カテゴリー「 外岩⑤その他」の46件の記事

2025年5月12日 (月)

akoさんに叱られる

akoさんと一緒に鳳来の鬼岩へ行ったのは2020年の秋だった。他に2人、4人で鬼岩へ訪れた。

今から4年半前。もうそんなに経つのか。


その時のクライミングがどうだったか、実はよく覚えていない。今でもはっきり覚えているのは帰りの電車でのホームでakoさんと話をしたことである。

鳳来でのクライミングを終えてたしかJRの大阪駅?に送っていただいた後、私とakoさんはホームで電車を待っていた。

akoさんが「チョリオさんはクライミングでなにか目標があるんですか?」と訊ねてこられたので私は「いつか13を登りたいです」と答えた。

当時の最高グレードは12cで、長らくグレード更新していなかった。

するとakoさんは「13を登りたいのに何故13のトライをしないのか」と問われた。続けて「13を登りたいと言うといてトライしなかったらいつまでも登れるはずがない、本気で登りたい気持ちがあるならトライするのは『今でしょ!』」

当時の流行り文句に乗せてそう言われて、私は雷に打たれたような衝撃を受けた。


私は同じ課題を根気よくトライする方ではなくだいたい数便出して(登れそうやな)と感じたルートだけトライしていた。そもそも根気がなく「いらち」である。

鳳来や備中・帝釈でも「成果」が欲しくて12の前半くらいのトライばかりだった。自分のブログで「いいカッコ」したかったのである。


akoさんの言葉には説得力があった。

akoさんは根気よくトライを重ねるタイプである。冗談めかして「100万回トライ」とよくおっしゃっているが、当に水滴が岩を穿つような姿勢は私が足りないところで大いに見習わないといけない。

そうでないといつまでたっても13なんて登れるはずがないのだ。分かっているはずなのに目先の成果だけを求めて逃げていたように思う。



当時の私は50歳。

42歳でフリークライミングを始めて3年くらいで12cまで登れ、なんとなく(50くらいまでには13が登れるやろな)と思っていたがそんなに甘くなく5年くらいずっと停滞していた。


そんな頃の、akoさんの言葉だった。

年齢的にも体力、柔軟性、フィジカルはどんどん落ちてくる。それは自身の身体でヒシヒシと感じていた。

少し無理をするとすぐに故障する。節制してるはずなのにいつの間にか付いている腹の脂肪。

(若い頃は…)とつい言ってしまいたくなる。


それでもakoさんは私に「チョリオさんなら13a、いや、その上もきっと登れる」とおっしゃってくれた。

とてもありがたかった。私はこの時に(なんとなく)ではなく(絶対に)5.13を登る、と決心したのだった。


それから私は鬼岩に通いだした。

まず“禁断のセプテンバー5.12c”を登り、次に“枯れ木のフェイス5.12d”を登った。

それは“ドント・ストップ・ザ・カーニバル5.13b”への布石だった。この3本のルートは下部が共通なのである。

結局、この時はコロナ禍と膝の故障により断念してしまったのだが、鬼岩の強烈な壁はずっと私の脳裏にあった。


そして今年、ようやく仲間を得て再び鬼岩に通っている。

あれから4年半経った。

久しぶりにトライした“カーニバル”。前より上手くなってるやろ、と思っていたけど前より登れなくなっていた…自分の衰えを思い知らされてショック。でも、でもまだやれる。間に合った(と思う)。

すでに30回?以上トライ(にもならない)してるけどまだ“◯テンなった!”と言えるレベルですらない。

正直もう嫌になってるし、長いアプローチの途中で急にバカらしくなって(はァ、帰ろうか…)と思ってしまうこともある。

でもそんな時は心の中で(ここでやめたらakoさんに叱られる)と自分に言い聞かせている。


※この記事は数週間前にブログのネタで書いていたものです。“ドント・ストップ・ザ・カーニバル”は先日無事完登できました。akoさんに感謝。

2025年4月30日 (水)

鬼岩参り

みなさん、お久しぶりです。

またまた1ヶ月ほど放置してましたが、元気にやってます。相変わらず鬼岩通いです。

あんまりほっとくのもなんなので、今回は思いつくままに書いてアップしようと思います。その場しのぎとか言わんように。


鬼岩へのアプローチ。

車で大阪の我が家から鳳来の駐車場までノンストップで3時間半。休みもって4時間ほど。高速料金はだいたい5000円〜7000円。

駐車場から林道歩きが30分で乳岩駐車場(今は駐車できない)、そこから登山道を60分歩いてようやく鬼岩に到着。


車が4時間、歩きが1時間30分。なかなか大変。日帰りだと岩場滞在時間より移動時間の方が断然長い。

車の運転時間・距離は広島の帝釈と同じくらい。大阪からだと西へ行けば帝釈、東へ行けば鳳来、な感じ。

ただし歩き時間は90分、以前は乳岩駐車場に停めていたので60分だったが停められなくなって30分の林道歩きが追加。元々の60分も普通の山登りで急登もあり結構キツい。

鬼岩は明神山という1000mほどの山の3合目にある。考えてみれば1000mの山の3合目なんて昔山登りしていた頃なら楽勝だった。ちょうど足慣らしも終わったくらい?もしまだ山登りやアルパインをされている方なら是非楽勝で登っていただきたい。


毎週通って長いアプローチも慣れた。とは言うものの登っている最中にふと我に返って、というかなんだかバカバカしくなって止めたくなることもある。結構しょっちゅう。

(I根くん、もうこんなん止めて、美味い唐揚げ食べに行こうか)

寒い時や雨の時は

(降りてお風呂入りに行こうか)

本当に言葉が喉から出そうになる。いや、本当にそのことをI根くんに話したこともあったな。


行っても紙一枚分の積み重ねしかできないかもしれない。いや、それどころかもしかしたら先週より登れなくなってるかもしれない。

しかし行かないと何も始まらない。

だからもう、登れる登れないは別にして「鬼岩行くだけで80点」「ヌン掛けできたら100点」と思うことにしている。


今はもう、こんなことに付き合ってくれる方々に感謝。本当にありがとうございます。


Kimg59322

2025年4月 3日 (木)

鬼岩詣で

みなさん、お久しぶりです。

1ヶ月ほど放置してましたが元気です。

実は先月より鳳来の鬼岩に通い始めました。以前やりかけて諦めてしまったルートを今度こそ登りたいと思っています。


以前通っていたのが2020年の秋。


http://cholio.cocolog-nifty.com/blog/2020/12/post-1bc2c8.html

↑その頃のブログ


まだ5.13が登れていなくて“初13”を目指して翌年の春も通っていたけど、コロナになり、アプローチが伸びて、膝を壊して、といろんなことが重なって諦めてしまった。

諦めた後で違う5.13は登れたけれど、ずっと頭の片隅に引っかかっていた。

去年の秋に憧れのルートが登れていよいよ“忘れ物”を回収しようと思い立った。いろんな方に声を掛けさせてもらって付き合ってもらえそうな返事もいただき、先月から再び通い始めた。


3月半ば、まだ寒い上に雨予報だった。久しぶりの鬼岩へのアプローチ。長い。しんどい。昔雪山を登っていたとは思えない衰えっぷり。ヘロヘロ。

それでもこの日は「歩けただけでOK」と自分を褒める。

久しぶりの“あんこ5.10b”。久しぶりのどっかぶり。めちゃくちゃしんどい。そして目的ルートの6ピン目までヌンチャクを掛けた。初回はそれだけでOK。十分合格。

もちろん、久しぶりに核心やってみたけど全然できなかった。


核心はやっぱり?ランナウトしていて落下距離が長い。“激落ち”する。怖い。こないだようやくヌンチャクを“掴む”ことができた。

せっかくなので?上の核心もやってみる。3年半前の記憶では上部核心はリーチにものをいわせてそんなにしんどくなかったハズ…たしか11d?11c?くらいの感覚だった。

が、全く覚えていない、めっちゃキツイ。なんなら中間部の核心より難しいんちゃうかな…いや〜できない、困った…


これまで3回、5日通って15トライ(トライというのもおこがましいほどぐだぐだなんやけど)ほどやったけどまだトップアウトすらままならない感じ。今回も“長い旅”になりそう。付き合っていただけるパートナーに呆れられる前になんとか登りたいけど。


3年半前に何度かやった時にはヌンチャク掛けもできてたし、もちろんトップアウトもできた。

実は今回久しぶりにやってみて、以前と違って5.13も登れてるし案外早くにRPできるのでは?なんて考えてたけど甘かった。なんなら前より年食った分フィジカルが落ちてる感じ。やれやれ…

私にとって5.13というのは本当に手強い。ホントは10トライくらいで登れたらカッコいいんやろうけど、何十回も(ひょっとしたら100回とか?)しつこくやって、ようやく登れるくらい。

泥臭く何度も失敗して少しずつ進んで(時には後退して)やっとこさ登れるくらい。


そもそも私は飽きっぽいので同じ課題をずっとトライする、というのは苦手。少しグレードを落として、とも考えるんやけども、自分の年齢や身体のポンコツ具合を考えたら、たぶんあと5年もしたら5.13なんて登れなくなっていると思う。


今できることを少し背伸びしてせいぜい頑張ってみようと思う。


そんな感じなので、付き合っていただける方には本当に感謝です。よろしくお願いします。


1607484454972

2025年2月25日 (火)

辺戸岬 25年2/22-24

また沖縄へ行ってきた。

1ヶ月前に初めて訪れた沖縄・辺戸岬。

実は今回の3連休の方が“本番”で先に決まっていた。で、先月はたまたまポッカリ3連休ができたので急遽決まったのだった。


http://cholio.cocolog-nifty.com/blog/2025/01/post-50b0e2.html

↑1ヶ月前の


飛行機代が安くなって沖縄も以前に比べると気軽に行けるようになった。いい時代になったもんだ。

今回のメンバーは山秀さん、I上さん、N瀬さん、О林さん、N川さん、I根くん。

土曜日の早朝、私は電車で関空まで行ったのだが、空港に到着したらただならぬ雰囲気。ちょっと(かなり?)問題があったようだがなんとか遅れて那覇空港に到着。

前乗りされていた秀さんが既に借りていたレンタカーで迎えに来ていただいていて、直接辺戸岬へGO!


1ヶ月ぶりの辺戸岬。着いたのが昼過ぎで混んでいると思いきや外国人カップルのみのほぼ貸切だった。

ちなみにこれから3日間、3連休にも関わらず岩場はほとんど我々だけだった。最後の月曜日の昼頃だけ少し混んだのみ。

天気は週間予報がかなり悪かったけど、結局3日間登れた。2日目の夕方が雨で早めに撤収したくらい。



宇佐浜の駐車場に到着、すごい早足で岩場へ向かうのはI根くん。それもそのはず、前回彼は肋骨を骨折しておりほとんど登ることができなかった。

今回は前回分も取り戻す勢いでヤル気に満ち溢れているようだった。

前日は雨が降ったようだったが岩は乾いていた。早速準備してクライミング。アップなしで今回目標の“タコライスチーズ5.12bc”にヌンチャクを掛けに行く。

岩を触ってすぐ、すごくフリクションが良いことに気付く。前回はしっとり感があってちょっとヌルヌルしていたのだが。

ホールドとムーブを探ってヌンチャク掛け終了。手応えアリ。前回はA0でもトップアウトできなかったのに。

2便目、中間部でフォール。I根くんにクラック奥のスペシャルホールドを教えてもらう。これは反則レベル。コレが分かっていたら終わってた思う。

3便目。遠い核心をクリア後で大レスト。教えてもらった割れ目奥の“秘宝”ホールドをガッツリ掴み、先程フォールした箇所も難なくクリア。

その後は落ち着いてカチを繋いでいく。ちょっと声出してみたけど別にいらんかった。終了点クリップ。無事にRP!

前回3日かかってなんとかやっとこさ“うるま”が登れたのに今回は初日早々に目標ルートが登れてしまった。嬉しい!


次は“ガーリックチキン5.13a”にヌンチャクを掛けに行く。

実は前回来た時もこのルートにトライしたのだがトップアウトできなかった。核心部は当然のようにピン間隔が遠くてランナウトしている。ヌン掛けもままならず、何もさせてもらえないまま敗退したのだった。

しかし今回のコンディションなら登れるかもしれない。ヌンチャクを掛けたところで1日目のクライミングは終了。


今回はI上さん企画の沖縄ツアー、宴会も充実している。I上さん、段取りご苦労さまでした。宿は一棟借りで我々だけの貸切でしかも格安。私個人的にはゆっくりと湯船につかれるのが嬉しい。晩と朝と2度づつ計4回使わせていただきました。

初日の夕食はステーキ店。ご飯・サラダ・スープが食べ放題だった。

お腹いっぱいなのにドラッグストアで買い出し、大量の食材をもって宿へ戻り宴会突入。宴会は夜中1時まで続いた。

私は眠気が限界で寝入ったけどその後もちょっと(かなり?)いろいろあったみたい。I上さん、お疲れさまでした。


寝不足だろうがなんだろうが朝はやってくる。

2日目。薄暗い6時半に出発、8時頃に岩場到着。相変わらずヤル気満々のI根くん、早足で岩場へ。

私は“ガーリックチキン”。下部の“ブエノチキン5.11b”がアップ。なぜかいつも登り方が違って危うい。

核心は2箇所、どちらも遠いデッド。ギリギリ届く距離で足位置を決めておく。


次便。ムーブが決まったし一応RP狙い。気合いを入れてフリースを脱ぐ。

ちなみに私は今回クライミング時の服装はずっとメリノウール半袖シャツ・裏起毛長袖シャツ・モンベルのシャミースフリースの3枚だった。

“気合いを入れて”なんて書いたけど、メリノウール半袖と裏起毛長袖を着ている。まあそれでも私なりに気合いを入れてスタート。

“ブエノチキン”箇所は今までで一番危なかった。何を間違えたのか本当に落ちそうになった。なんとか耐えて終了点の大レストポイントへ。

ここはすごく風が強くて寒かった。フリースを脱いだことを後悔。I上さんにもらった使い捨てカイロがめっちゃ温かくて本当に助かった。

十分休んでレストポイントを出る。左へトラバース。その後私にはかなり珍しいヒールフック(このためにわざわざ脱げないシューズに履き替えた)を経て、最初の核心。

左手ガチャホールドをピンチなのだが、どこだったか分からなくなってしっくりこない。まさぐっているうちにヨレてきた。(ヤバイ)もうこれで行くしかない。

声を上げて右手デッド!止めた!止まった!

本人が一番びっくりしてるけど休んでる余裕はない。

声を上げる、一手進む、ちょっと手を振る、戻ってくる感覚はない。

次の核心、またも右手デッド。たぶん一番でかい声。人混みで出したら通報レベル。貸切で良かった。

止まった!止まったん?

もう腕はパンパンやけど落ちてないので手を出すしかない。落ちたくない。必死で手を出す。ようやくクリップ。やっとレスト、大きく息を吐く。

この先は簡単。信じられない気持ちだった。まさか登れるとは。

いや、しかしまだ登れていない。さてと。大ガバでレストしながら先を見る。

さっきの便はこの先は簡単やから思って登ってなかった。体感5.8か5.9くらいなのだが、今の私は本当に“真のガバ”以外は受け付けられないほどパンプしている。簡単でもなんでもちゃんと登っとけば良かった、って思ってもアフターカーニバル。これも昔からいつも書いてる気がする。

ここで落ちるわけにはいかない。慎重に“真のガバ”のみを厳選しながらゆっくり登る。気分はもろいホールドでのフリーソロ。真剣そのもの。

後で聞いたら下の人達からは(チョリオさん余裕たっぷり景色を堪能している)と見えていたらしい。

かなりドキドキしたけど、無事に終了点クリップ。やった!登れた!!めっちゃ嬉しい!!


https://youtu.be/twW8hj6bi6U?si=jk1SjwNtkx3V2d4o

↑I上さんが動画を撮っててくれた。最初の核心直後から。55秒くらいのクリップで実質終了です。後は簡単パートなのですがめっちゃ時間かかってます…


この後はどうしよう。もうきっと何も登れないだろうけど“PMA 5.13ab”にヌンチャクを掛ける。ここで雨が強く降ってきて終了。

少し早い時間だったけど撤収。駐車場に着いた時にはビショビショだった。


この日の夕食は沖縄料理も食べられる居酒屋さん。一番座というお店ですごく美味しかった。

その後はスーパーで買い出し、宿で宴会。この日も1時まで。かなり眠い。そして食べ過ぎ。


3日目、最終日。この日も日の出前の6時半出発。8時前に岩場到着。

私は前日にヌンチャクを掛けた“PMA”のヌンチャク回収がアップ。

登れなくても5.13のホールドを触っておこうと思ってヌンチャクを掛けたけど、体が痛くて早々に回収。

朝起きたら元々痛い左肘に加えて、右前腕と左肩がすごく痛くなっていた。やれやれ。


アンダギーウォールの“シークワサー5.11b”をトライ。下部はボルダー、ホールドが尖ってて痛いけど肘の痛みに比べたら屁みたいなもん。めちゃ楽しいルートやった。

降りしな回収しながら隣の“マンモスクイナ5.11cd”にヌンチャクを掛ける。

なんとこちらもオンサイト!出来過ぎ!上部は垂壁でバランシー。ホールドも細かい。最終ピンから終了点まではかなりランナウトして緊張する。ギリギリのしびれるクライミングが最高に楽しかった。

最後に残った“初日の出5.11a”。実はこのルートはトライ済みで登れなかった。11aとは思えない難しさで敬遠していたがもう一度やってみる。

なんとかギリギリ登れて、そのまま上部の“ヤンバル茶10b”を繋いで“シークワサー茶5.11bc”をRP。


この日はI根くんも念願の“タコライスチーズ”が登れた。初日から登れそうやったのに結局最終日までもつれてちょっとヒヤヒヤしたけど本当に良かったよかった。便数を重ねてムーブを洗練させただけあってとてもきれいに登れていた。私みたいなデッドで一か八かムーブとはえらい違い。


https://youtu.be/8zyAfEAVsOg?si=tJP5tHthaUQD5vO1

↑I根くん“タコライスチーズ”RP動画


今回の遠征はもうお腹いっぱい。

最後はI上さんがトップロープをセットしてくれたハーフドームボルダーの“クイーンオブスペード5.11”をみんなでトライして終了。

ちなみに私は登れず。О林さんのみ完登、恐るべし保持力。

那覇へ向かう途中の道の駅で昼食、夕方の便で寒い大阪へ。


今回は思いもよらない大成果だった。前回なんとか“うるま”が登れたものの、あんまり登れない自分がイヤで今回の辺戸岬は正直言ってちょっと消極的だった。

なので喜びもひとしお、最高に楽しい3日間だった。クライミングもグルメも宴会も最高でした。ご一緒いただいたみなさん、本当にありがとうございました!


Dsc_15342

2025年1月29日 (水)

初!辺戸岬 25年1/24-26

なぜかポッカリ3連休。こんなん今までなかったのに。ありがたい。

飛行機代とか調べてみたらすごく安かったので思い切って沖縄に行ってきた。

沖縄には過去10回くらい行ってるけどクライミングでは初めて。メンバーは秀さんとI根くんと。


しかしせっかくの沖縄なのに天気予報は最悪。雨、雨、曇りで3日目の日曜日にようやく登れるか?くらいの予報だった。

でも結果を言ってしまえば3日とも登れた。ただ、天気はずっと不安定でほとんど曇り、たまに晴れたと思ったら急にスコールのように雨が降る、といった具合だった。


初日、金曜日の平日だが朝イチの飛行機で大阪から那覇へ。レンタカーを借りて辺戸岬に着いた時は13時だった。

そして雨…レンタカー屋さんで借りた傘を差して岩場へ。

岩場には3人組のツヨツヨクライマーさん達のみ。ちなみにこの方たちとはこの後の3日間岩場でずっと一緒。とても気持ちの良い方たちだった。去年も来られたようでルートや岩質のこと等いろいろ教えていただけた。ありがとうございました。


ここの岩場はしとしと雨でも登れるみたい。準備をして早速クライミング。

“ブエノチキン5.11b”でアップ。やったけど、これが案外難しくて落ちそうになった。なんとかOS。ギリギリすぎてアップになったのか?

この後看板ルートの“うるま5.12a/b”。オンサイトトライは下部でソッコーフォール。

テンテンでホールドとムーブを探り、手応えを掴む。

RP狙いの2便目。核心部でフォール。


…とまあ、いつも通りの感じなのだがこの後“うるま”にどっぷりハマってしまった。

結果を言ってしまうと3日目にギリギリ登れたのだけれど。

もちろん登れて嬉しいしなによりホッとしたのだが、今回このルートをトライしていろいろ考えさせられた。


ずっと痛い左肘を庇ってだましだまし登るのも限界。トレーニングもできないし持久力もガタ落ち。

そして“うるま”の核心ムーブは一番痛い左ガストン。ホントどうかしてる。

ちなみに右隣の“タコライスチーズ”も触ったけどこちらの核心は左肩に激痛が走ったので早々に封印。やれやれ…


それでも遠征でわざわざ沖縄まで来たからにはせめて5.12の1本でもお土産に、という下心。これが故障に拍車をかけている。


3日目、天気予報は曇りや雨だったが晴れていた。きれいな青空。青空は久しぶりに見たような。

“アンダギーマン5.11a”でアップ。

“うるま”にトライ。核心前のガバでレストしながら取りに行くホールドを見る。

(またアカンやろな)と思ってしまったらやっぱり落ちた。

(ダメだ…)

やり直すと簡単にできる。なんでコレができないのか。


この日2度目のトライ。まだ午前だけどこれが登れなかったらもうやめよう。

気持ち悪い下部。何度もやってるうちに自動化してる。穴ホールドで休む。その上でも休める。しかし(戻ってくる感じ)は全くない。持久力が落ちているのを痛感する。

核心手前のガバ。ここではあまり休まずに手を出す。2手出して核心ムーブ…止まった!やった!やっと止まった!

まだクライミング途中だというのに胸に熱いものが込み上げてくる。慎重に、慎重に。

終了点手前では一度クライムダウンする慎重ぶり。

ゆっくり終了点にロープを掛ける。

(終わった〜!やっと登れた〜!)


こんなことを言うのもなんなのだが、5.12前半の課題でこれほど嬉しいのは久しぶりな気がする。

しかし先程も書いたけれど、これで分かった。ちょっと休んだ方がいい。やはりいろんなところに故障を抱えていたら思い切りトライができない。

そして完登後しばらく後に大雨。タイミングはギリギリだった。


雨が止み、片付けて撤収。少し時間があったので那覇に戻って国際通りを観光。

今回は格安での遠征だったが宿も食事も良かった。夕食は初日に沖縄料理、2日目はステーキだった。宿は1泊2500円と格安。アットホームで(少々家族密着過ぎだったけど)個人的には湯船にも浸かれたし満足だった。


帰りの飛行機、夜景を眺めながらまたいろいろ考える。

本当にクライミングは楽しい。しかしやり過ぎると壊れる。壊れてもなかなか止められない。

去年5ヶ月の長期レストがあるので余計に休むのが嫌だし休まないといけない、という現実が怖い。

考えているうちに大阪到着。飛行機を降りて久しぶりの寒さにびっくりした。

いつもは関空から電車だが今回は秀さんが車を出してくれているので帰りは楽々。

秀さん、そしてI根くん、どうもありがとうございました!

2025年1月14日 (火)

初!湯河原幕岩 25年1/11-13

年始、恒例(?)の伊豆ツアー。今年ははじめましての岩場、湯河原幕岩に行ってきた。

噂通り暖かい岩場で寒がりの私にはそれだけでも大変ありがたかった。

さて今回のメンバーは山秀さんとI根くん。早朝4時に大阪を出発、岩場に10時頃到着。

さすがの人気岩場で近い駐車場は埋まっていて少し離れた第2駐車場に駐車。歩いて20分程で今回の目的地、正面壁に到着。

アップで岩場におられる方に聞いたりトポと岩を見比べて空いていた“かずえちゃん・としおちゃん5.10c”を登る。

日陰は寒くて指がかじかんだけどなんとかMOS。

空き時間に少し離れた“スパイダーマン5.12a”を見に行く。

スパイダーマンは12aのテストピースの一つで人気ルート、もちろん今回最大の目標。

この日は3度トライしたけど登れず。それほど難しいムーブはないけど私には苦手な動きがずーっと続く。どこかで行き詰まって落ちてしまう感じ。

(いや〜このルート苦手やわ〜)何年か前に登った“ジェット”も似たような感想だった。いにしえクライマーの息吹と強さを感じる。


クライミング後は家庭料理のお店で夕食。お風呂はちょっと高かったけど気持ちよかった。

買い出しをして宿はゲストハウス。快適。


翌12日は希望峰へ。

目的はこれまた有名課題の“コンケスタドール5.12a”。

オンサイトを目論むも下部で撃沈。

なかなかホールドが分かりにくく解読に時間がかかった。

そして2便目。解読したけどやっぱり覚えてなくて間違えながらも力技で登るという、まあいつもの感じ(?)でRP。


https://youtu.be/klm_JQhLFN0?si=cZT6UEzB8YUVZodc

↑I根くんが動画撮ってくれた

笑ってしまうくらい下手くそ


この後は“コットンクラブ5.12a”をトライ。4便かかってRP。クリップ怖かった。

ここでは以前甲府幕岩でお会いした男前クライマーのKさんに声掛けしていただいた。

またSNS繋がりのМさんにもお声掛けいただき、この湯河原幕岩の話を聞くことができた。

お二方、今回はどうもありがとうございました。少しの時間でしたがお話できて楽しかったです!


クライミング後は買い出し、ゲストハウスで夕食。ゆっくりとくつろぎました。


13日、最終日。再び正面壁へ。再び“スパイダーマン”へ。

この日のトライ人数は6人。さすがの人気ルート。

私は3便出して結局登れず。ん〜悔しい…

2便目も3便目も本当にしょうもないミス、特に最後のトライは久しぶりに危うい落ち方をしてしまい大いに反省…


この日はお久しぶりのわさやんと会えた。懐かしくてついつい話し込んでしまった。その後これまたお久しぶりのNさん!Nさんとは北海道、瑞牆と遠征先でばかり出会う。相変わらずの人当たりの良さで話も楽しい。

お二方ともついつい長話してしまいすいませんでした。是非またどこかでお会いしましょう。


今回初めて湯河原幕岩に訪れたのだけれど、ちょっと懐かしい?感じのする岩場だった。関西でいえば烏帽子岩・駒形岩の雰囲気に似たような?

今の“フリークライミング”でいうと地味な感じになるのかもしれないけれど、こういう岩場で登ってたら上手くなりそう、と思えるとてもいい岩場でした。

エボコマもそうやけど湯河原幕岩も私は苦手でした。そしてこういう岩場で登れるってことが本当にに上手なクライマーなんだろうな、って思う。まだまだ下手くそ。悔しい!

とても暖かいし是非近所に欲しい!宿題できたしまた行きたい!


2024年10月15日 (火)

鳳来 24年10/12-14

3連休。I上さん、О林さん、N川さんと鳳来へ行ってきた。

土曜日、大阪を4時に出発。岩場に9時前に到着した。

初日の岩場は治山水。

前回は濡れていたけど今回はほとんど乾いていた。


http://cholio.cocolog-nifty.com/blog/2024/06/post-5af9d0.html

↑前回


“お散歩すえちゃん”でアップ。

今回のお目当て、“バック・トゥ・ザ・ベイシック 5.12a”にトライ。

オンサイトトライは下部でフォール。そこからはテンテンでトップアウト。

2便目はいろいろ間違えたけどなんとか無事に核心部へ。

核心ムーブは何度か練習した甲斐あって失敗せずにクリア。そのままRP。

ずっと登ってみたかったルートだったので登れて嬉しい!


この後は“鴨鍋”や“クライミングエナジー”をトライしてみたけど全然ダメ。

16時過ぎに終了。片付けて下山。

夕食と買い出しを済ませ、宿で反省会(という名の宴会)。


2日目の日曜日はパラダイスロックへ。

宿を7時半に出発して9時前に岩場到着。

準備をして“ジャストミート 5.10b”でアップ。


この日は初めてお会いしたI橋さんと組んでクライミング。しかし鳥頭の私は何故か彼のことをずっと「タカハシさん」と呼んでしまっていて、ずいぶんしてからI橋さんが「すいません、私タカハシではないんです」と申し訳なさそうに言われて初めて気付く始末。

I橋さん、その節は本当に失礼いたしました。


さて、アップ後は懐かしの“ドルフィン5.12a”。惜しくも終了点直下でフォール。

全然覚えてなくてもワンテンなら上出来、とか思ってたけど実はこちらも間違えていて“ポケットアゴーゴー”を登っていた。

そんな感じの大ボケをこの日は2発かましていた。


パラダイスロックにある3本の12は全てRP済なので登っていない11を登る。

先ず“花鳥山水5.11b”。幸先良くMOSできた。

次は“Zitanda 11bc”。こちらは3便でRP。難しい。

次に“ダイヤモンドヘッド5.11b”。こちらも3便でなんとかRP。

この辺でクライミング終了。

この日も夕食〜買い出し〜宴会の安定パターン。就寝1時。


3日目、月曜日ははじめましての岩場、まねき猫。8時過ぎに到着。

人気ルート?の“れまんさる5.11b”でアップ&オンサイトトライ。最後でフォール。

この後は“東南の真ん中5.12a”をトライ。クライミング3日目、しんどかったのでイレブンにするかトゥエルブにするか悩んだけどダメ元でやってみることに。

オンサイトトライは“トライ”というのも恥ずかしいくらいのダメっぷり。身体も痛いし諦めようかとも考えたけどとりあえずもう一便出すことに。

2便目は核心フォール。意外と繋げて登れた。

3便目はラストトライ。最終日なのであまり遅くまで居られない。

正直(登れんでもしょうがない)くらいの気持ちだった。私にしては珍しい。でもそれくらい疲れてて指や肘も痛かった。

まあでもそれくらい気が入らなくて力が抜けたのが逆に良かった。うまく登れてRP。嬉しい!

核心を越えた後のガバ地帯がパンプしきっていてかなり危なかった。

15時半、少し早いけど片付けて下山。

N川さんと駅で分かれて帰りのSAで夕食を食べて帰阪。

今回は一緒に行った方以外にもいろんな方とご一緒させていただきました。皆さんどうもありがとうございました。またよろしくお願いします!


2024年10月 9日 (水)

佐久志賀の岩場 24年10/6

〜続き〜


6時に起床。

前夜寝たのが22時だったので、8時間一度も起きずにたっぷり眠れたことになる。

最近はいっぺんに眠るのは6〜7時間が限界。それ以上は眠れなくなった。

イカン、年寄りくさい始まりになってしまった。やれやれ。6時半に出発、駐車場の受付で使用料を支払って8時半に岩場到着。アプローチは5分くらい。

天気予報では曇りで昼過ぎから雨だったが、朝から青空が広がり爽やかな天気だった。尚、晴れはずっと続いて結局雨は降らなかった。


佐久志賀の岩場は今回2度目。前回は去年の春に訪れている。


http://cholio.cocolog-nifty.com/blog/2023/05/post-660ad0.html

↑去年の


いくつかエリアがあるけど今回は終日“たそがれエリア”で過ごした。

準備をして早速クライミング。

“登竜門5.11a”でアップ。ホールドは大きかったけどかぶっててしんどかった。

しばらくするとクライマーが続々とやってくる。

なんと前日坊抱岩でお会いしたタゴさんとジャッキーさんも来られた。カサメリから転戦とのこと。

前回の佐久志賀は我々以外は2人だけだったけど、今回はかなり賑わっていた。たそがれエリアしか見ていないけど。

初めて会うクライマーさん達と話をしたり、関東の岩場のことを聞けたりして楽しかった。

ふと、見覚えのあるネコの刺繍のしてあるチョークバッグをされている方がおられたので話し掛けてみると、やはりSNSで繋がっているたまさんだった。

うれしかったのと話が楽しかったのとで、ついつい話し込んでしまいクライミングのお邪魔をしてしまったかも。すいませんでした。


さて、私のお目当ては“スーパークリップ5.12b”。

内心マスターオンサイトを狙ってたけどもちろんそんなに甘いわけもなく核心できっちりフォール。

ムーブを作ってヌンチャクを掛ける。

2便目、またしても核心でフォール。ちょっと練習しとこうとやってみるけどできない。

(ありゃ?なんで?)

さっきは普通にできてたのにできなくなってしまった。

気温?湿気?

たしかにちょっと一か八か的なムーブやけど次はいけるやろ。

気になるのは指先がやけにサラサラしていること。

私は乾き手で夏場でもだいたい指先はガサガサしている。それがなんだか潤っている感じ。なんでや?昨晩チキンカツやクリームコロッケを食べて脂を摂り過ぎたせいか?I根くんは旅館の風呂がラジウム泉だったせいなのでは?と言っていた。

3便目も失敗。

なんかどんどんできなくなる。焦る。

いろいろ試してみるけどやっぱり博打的なムーブになる。


そして4便目もフォール。

(もうアカンな)諦めモード。

それでも別のホールドで違うムーブを試してみる。

ん?

なんか簡単にできたで?

もう一度。

やっぱりそんなに難しくない。これまでの一か八かのデッドではなくかなり確実なスタティックなムーブ。

(これはいける)

ようやく掴んだ確かな手応え。

しかしこれまでの4便で指が結構ボロボロ。元々傷めている左肘も痛い。


5便目。

私以外の2人は終了している。これが最終便。

何度もやった下部は既にオートマ化している。ちょっとレストして核心ムーブ。

新しいムーブは右手左手が逆なので注意。新しいホールド。大丈夫、しっかり持てている。足を置き換えてガバカチへ。取れた!やった!

落ち着いてクリップ。その上もちょっといやらしい。慎重に。クリアできた。

上部は大丈夫。ゆっくり慎重に登って終了点にクリップ。

はぁ〜、登れた〜。よかった。うれしさ半分、安堵が半分。


急いで帰り支度。私のせいで帰りが少し遅くなってしまった。

お詫びの気持ちも加えて帰りの運転はいっぱいさせていただいた。

それにしても、今回はまさか2日間ともこれほどたっぷりクライミングができるとは思ってもみなかった。

ダメ元で遠くまで付き合ってくれたお二人には本当に感謝。とても楽しく充実した2日間でした。ありがとうございました!


2024年10月 8日 (火)

初!坊抱岩 24年10/5

私は瑞牆山・カサメリ沢に行きたかった。

それに応えてくれたのがI上さんとI根くん。

週初めの月曜火曜日辺りでの週間天気予報は上々、これなら大丈夫そうということで宿も予約。
ところが日を追うにつれてどんどん予報は悪くなる。木曜金曜日での予報では雨は間違いなし、雨量がどのくらいか、だった。
雨が降らなそうな西方面への転戦も考えたが、宿代のキャンセル料金もある。他メンバーの意見を聞いてみると「行きましょう!」とのこと。おお…


そんな感じで金曜日の18時に山梨・長野方面へ出発。運転しながら車内で作戦会議。

とりあえず瑞牆辺りはかなり絶望的。北側の長野県の雨量がまだマシだったので私は佐久志賀の岩場を提案。

するとI上さんが「ぼこだきいわはどうですか?」と提案。

ボコダキイワ?

私とI根くんは知らない。早速ググってみると佐久志賀よりさらに北にある岩場、とのこと。

I根くんに佐久志賀とボコダキイワどっちが行ってみたい?と訊いてみると「ボコダキイワ!」との答え。かくして行き先は坊抱岩に決まった。

天気予報ではあまり降らない予報だったが中央道で長野県を走っている時ドシャ降りだった。
(まあ元々ダメ元やしな)
と思いながら運転。ただ、坊抱岩近くの麻績では降ってなかった。この辺りで仮眠。私は疲れてるはずなのに何故か朝方まで眠れなかった。


5時に起床。坊抱岩のある冠着山(かむりきやま)へ向かう。冠着山は別名姨捨山(おばすてやま)、なんだか曰く付きな感じ。そして天候も雨こそ降っていないが厚い雲と濃い霧に包まれており、道も辺りもぐっしょりと濡れていてあまりいい気持ちはしない。

駐車場に到着。芝生にでかい水たまりができていてさながら水田のよう。

そこからぬかるんだ登山道を登る。後にI根くんは、その時の私は目が死んでいてあきらかに機嫌が悪そうだった、と語ってくれた。

坊抱岩に到着。先行の2人が「乾いてる!」と大声で話している。それを聞いても私は(そんなわけないやん、幻覚でも見てるんやろ)と全く信じなかった。それを信じてやっぱり濡れてた、でガッカリするのが嫌だったのである。

しかし2人はもちろん嘘は言っておらず、岩は本当に乾いていた。周りの草木や岩は濡れているのに何故か坊抱岩だけ乾いていた。奇跡を見ている思いだった。


早速準備をしてクライミング。現金なもので急に元気が出てきた。
トポと見くらべて先ず“ライジング・サン5.10a”でアップ。ちょっと怖かったけどMOS。
もう一本アップで10台とも思ったけど11bの“コズミックワールド”をやってみることに。このルートは2ピッチあって20本ほどヌンチャクをぶら下げてI根くんの70mロープを借りてトライ。
アップとはいえもちろんオンサイトするつもりだったのだが出だしでテンション。スタートだけ難しいパターンかと思いきやその後も難しかった。
(これで11b?)ちょっと不安になってきた。


人の話し声が聞こえてきた。自分たちのことを棚に上げてこんな天気に物好きな人がおるもんや、と話し合っていた。ほどなく他のクライマーが上がってきた。見ると先日小川山で知り合ったタゴさんとジャッキーさんだった。

再会が嬉しく、けっこう話もできて本当に良かった。そうこうしているうちにどんどんクライマーが上がってきた。最終的に30人ほどもいただろうか。荷物の置き場も困るくらいの混雑ぶりだった。

ちなみに来られたクライマーが話していたが、長野県の佐久辺りは朝大雨が降ったそう。佐久志賀の岩場に行っていたら登れたかどうか。


さて、“コズミックワールド5.11b”は2便目でRP。長いルートでかなりヨレヨレに。

この岩場に何度か来られているらしいタゴさんは「2ピッチを登ってる人は初めて見ました」とおっしゃっていた。たしかに2ピッチ目は全然登られてる感じがなくてかなりアルパインチックだった。

次にお隣の“アッサーⅡ 5.11c”をトライ。

こちらももちろんオンサイトを狙うも核心でフォール。あれこれ探ってなんとかムーブを組み立てたが(11c?難しくね?)な印象。

“アッサーⅡ”はホールドがどんどん欠けて難しくなってます、とのこと。またタゴさんに教えていただいた。納得。ちょっと安心した。

不安になったり安心したりと忙しいが初めての岩場で情報が乏しい時の私はいつもこんな感じだ。さらに睡眠時間が1時間の睡眠不足でもとより若干情緒不安定気味。

“アッサーⅡ”は手強かったけどなんとか次便でRP。気合でねじ伏せた感じ。ひょっとしたら何か大事なホールドを見逃してるのかもしれないがすごくパワフルで難しかった。


https://youtu.be/VEeGcjkvWBo?si=rZhE1qhYrC7F1-u5


↑I根くんが動画撮ってくれた。ありがとう。


次に“ダークゾーン5.11d”をトライ。坊抱岩で一番難しいグレードがついている。

I根くんがトライしており、そのビレイを私がしているのでホールドはだいたい分かっていた。フラッシュを狙うも核心落ち。これは本当に惜しかった。悔しい…

私のトライ後にI根くんがRP。続いて私もRPできた。真っ向勝負的で私好み、とても楽しいルートだった。


https://youtu.be/iR8jksrKBGw?si=awvL_kZ6OYFz-Ndz

↑ダークゾーンの動画。


朝の6時からこの岩場にいるのだがいつの間にか夕方。標高1000m程とのことで風が心地よく、雲が切れて時折垣間見える外界の景色もすごくいい。とても居心地の良い岩場で時間の経つのがすごく早く感じる。

坊抱岩にはイレブンが4本、できれば全部登りたい。最後に残ったのは“芸者ワルツ5.11b”。

先に登った3本の課題とは違って3ピンの短いルート。何人かトライしているのを見ていたがいわゆる“みじかしい”ルートっぽい。

オブザベもしやすく登っているのも見たし当然フラッシュ狙い。これまで全部2撃なので最後はできれば1撃で決めたい。

がしかし、こちらも核心でフォール。しかも危ないロングフォールになってしまった。I上さんのナイスビレイのおかげでグラウンドフォールは免れたが大いに反省。I上さん、ありがとうございました。

“芸者ワルツ”も2便目でRP。結局坊抱岩のイレブン4本は全て2便RPだった。


16時半クライミング終了。片付けて下山。帰りにナナーズに寄り、夕食と買い出し。

旅館は瑞牆の近くで坊抱岩からは少し遠かったが、お風呂も気持ち良かったし布団がふかふかでとても良く眠れた。

3人で話し合って翌日は佐久志賀の岩場に行くことにした。22時消灯、就寝。この日はさすがにすぐに眠れた。


〜続く〜

2024年9月16日 (月)

甲府幕岩 24年9/13-15

去年に続いて甲府幕岩まで行ってきた。

今回2度目、今回もI根くんと。


http://cholio.cocolog-nifty.com/blog/2023/10/post-c76f23.html

↑去年の


甲府幕岩は4幕(4エリア)だったのが、昨年に新エリアとして11幕まで公開された。今回はせっかくなので新しいエリアでクライミングしてきた。

と言ってもまだほとんど情報がないので、去年の甲府幕岩で声掛けしていただいたMiyukiさんに連絡してオススメルートを教えていただいた。

Miyukiさん、ありがとうございました。とても助かりました。


前夜発、長距離運転後仮眠して朝一番で岩場へ。

まず4幕へ向かう。これまでの4幕からさらに15ルートほど新規開拓されている。

短い10cでアップした後、Pasta Cortado L1とL2のトライ。

“Pasta Cortado L1 5.11d”は下部、9ボルト。“Pasta Cortado L2 5.12b”は上部、7ボルト。


オンサイトトライはL1部の核心でフォール。その後はテンテンでL2の終了点まで。

間を置いて2トライ目。L1は登れたがL2の核心でフォール。L2はかぶっていてなかなかのパワームーブ。

ヌンチャクは置いておいて他のエリアも見に行く。


次にトライしたのが“Proudsky 5.12a ”。

これもオンサイトはできず。かなり長い時間をかけてムーブを見つけた。

私にはだいぶトリッキーに感じたが、分かればそれほど難しくはなかった。なんとか2便目で完登。

12のお土産ができて一安心。I根くん、暑い中長いことビレイしてくれてありがとう。

その後7幕にも行って“オズマ5.12b”トライ。ヌンチャク掛けだけで必死。

4幕に戻って“Pasta Cortado”トライしたが惜しくもフォール。その後核心を簡単に行けるムーブを発見。(ああ、これが先に解読できていれば…)と思うが後の祭り、翌日のトライにかける。


宿はI根くんが予約してくれた。安くて快適。お風呂も良かった。夕食はナナーズでお弁当。

翌日、2日目。朝5時半に起床。岩場到着8時。

アップは“森で遊ぼう5.10c”、去年も登ったはずだが全く記憶なし。落ちそうなった。

“Pasta Cortado”をトライする頃には岩に日が当たっていた。まだ涼しいし大丈夫、と思っていたが、2回連続で下部L1の核心部のカチが止まらず。

夕方まで残そうかと考えたけどヌンチャク回収することに。パートナーのI根くんも珍しく夕方にトライを勧めてたけど、17本のヌンチャクが使えないのはやはり不便である(さらにオズマにもヌンチャクが掛かっている)。

この後は8幕へ行って“女子一撃フェイス 5.12a”をトライ。なかなか挑戦的な課題名。もちろん“一撃”を試みるも核心でフォール。言い訳するなら右上に太陽があって眩しくてホールド見えなかった。

2トライ目でRP。I根くんが動画を撮ってくれた。


https://youtu.be/xTinK5cgVvA?si=GBK7hw-1dAhA7wCa


その後“オズマ”のヌンチャクを回収、撤収。

この日はガソリンを入れに行くついでに以前行ったとんかつ屋さんで夕食。宿に戻ってお風呂に入っていると、SNSで知り合った方お二人と当に“ばったりと”出会った。

お二人は小川山でクラックに挟まりに来られていたようでついつい長話、楽しかったです。


翌日、最後の日。早めの5時起床。夜に雨が降ったらしく道が濡れていた。

3日目、3連登ともなるともう身体はボロボロ、指もかなり痛い。

11の前半辺りのルートをやろうかとも考えるけど、やっぱり12のトライをしてみることに。

アップは7幕の“もふもふ大作戦5.11a”長くて楽しいルートだった。終了点からの景色も良かった。

その後は9幕まで行ってみて、“ジェンガ 5.12a”をトライ。やはり厳しい。トップアウトして回収。


次に8幕の“スーパーゾンビ 5.12a”をトライ、MOSするも限定がよく分からず。とりあえずめちゃくちゃパンプした。限定有りやったかもやけどいい気持ちだった。

7幕に戻ってみると曇っていて岩が陰っている。こうなると“オズマ”を回収しなければ良かった、とか思ってしまうのだが、どちらにせよこの時の指の状態ではトライは無理だった思う。

隣の“操り人形5.12ab”をトライ。長いルート登っているうちに気合が入ってくる。指が痛いの、疲れているだのは忘れて本能のままにぐいぐい登る。終了点が見えた。(オンサイトいけるか)なんて考えたらきっちり核心でフォール。

ぶら下がって戻りたかったけど、もうロープを引く力も残っておらず、しばらく待ってもパンプが収まらないのでそのまま降ろしてもらった。

登れなかったけど、やはりオンサイトトライは良い。もちろん、登れたらもっと良いのだが。

この後はI根くんがトライしていた“山勘の略5.11d”を一緒にトライ。

2便目で登れそうで登れんかった。最後に“操り人形”のヌンチャクを回収して終了。

帰りに4幕でAまさんと会って少し話をして撤収。

今回の甲府幕岩はまだ少し暑かった。それでもとても楽しい3日間だった。

帰りも長距離運転。3日間付き合ってくれたI根くん、ありがとうね。


より以前の記事一覧