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2022年11月の5件の記事

2022年11月20日 (日)

備中・権現谷 22年11/19

来ない…

早朝、待ち合わせ場所に到着。30分経っても待ち人現れず。電話も繋がらない。

どうしようか?弟子Bと相談しているとようやく着信があり、しばらくして慌てて走って来られる姿が見えた。

ちょっとドキドキしたが、無事に合流。

重役出勤のとめさんと弟子B、チョリオの3人で備中・権現谷へ!


権現には10時に到着。この時間でもかなり寒い。寒がりの私は迷わず“桐灰・マグマ”をOPEN。岩も冷たいが岩場は我々だけの貸し切り、のんびりできた。

権現谷は3度目。2度目はほとんど登れなかったので、実質2度目。

http://cholio.cocolog-nifty.com/blog/2019/10/post-780105.html

前回は3年前。すごく久しぶりな感じ。


短い11aでアップ、グダグダでアップになったかどうか…弟子Bのためにトップロープセット。

私は“下には下がおる 5.11cd”にオンサイトトライ。

いいルートという噂を聞いていたので、今回是非トライしてみたかった。


しかし意気込みとは裏腹に、下部で早くもフォール。ルートを間違えた…オブザベしなさ過ぎ…

ヌンチャクを掛けながら登る。上部がいやらしい。

2便目、RPを狙うも上部でフォール。やはりもう少しムーブを固めないと。

3便目も上部で危うかったけど、なんとか耐えてRP!登れて良かった。

https://youtu.be/EQW28yqXLZU


(ちなみに“下には下がおる”のグレードは現在5.12aだそうです。終了点が上がったこと、キーとなるホールドが欠けたことが理由だそうです。私の登った感触でも12aが妥当だと感じました。しかしこれまで何度も書いているように私のブログでは100岩場のグレードに合わせています)


弟子Bもトップロープからリードで11aをトライ。見事にRP。外岩2回目にして早くもイレブンクライマーになってしまった。恐るべし。

とめさんのトライはとても惜しかった…次回は行けそうです。


最後に“逆さでシェイクシェイク 5.12a”をマスターでトライ。

このルートは以前トライしたが敗退している。今回リベンジ!したかったけど、あえなくフォール…

“逆さでシェイク5.11c”までは登れたが、残り2ピンが登れなかった。残念。


16時半、もう辺りは薄暗い。片付けて撤収。

とめさん、I根くん、お付き合いありがとうございました!


今回、とめさんとたくさん話ができたのはとても良かった。同世代でクライミングに対する真摯な姿勢・考えは私にも励みになり、刺激にもなりました。これからもよろしくお願いします。



2022年11月17日 (木)

絶好調!なのか…??

最近よく「調子良いですね」「絶好調ですね」と声を掛けられる。

私自身、あんまりそう思っていないので、なんだかしどろもどろな返事をしていると思う。

たしかに結果も出ているし、調子も悪くはない。しかしそんなに良いと感じているわけでもなく普通な感じ。

でも考えてみれば、ここ何年かはずっと肘痛に悩まされていた。絶えず左右・内外のどこかを傷めていて特定ムーブが起こせなかったりした。

今でも左肘内側に少し違和感は残っているものの、ほとんど痛みはない。

2年程前から痛かった左膝も最近はかなりマシである。

ここ一年で身体の痛みが良くなったのは、おそらくセルフマッサージを真面目にするようになったからだと思う。

あと、整骨院やカイロプラクティックも噂を聞いてあちこち行ってみた。お金はかかったけど…

セルフマッサージはクライミング後は必ずするようにしている。クライミングをしない日もできるだけするようにしている。

以前、グラビティに通っている時はジムが11時までだったので帰宅して晩ごはんを食べたらすぐ寝ることが多かった。お風呂もシャワーだけとか。

今はなるべく9時迄に終わり、帰宅したら必ず湯船に浸かり、マッサージとストレッチをするようにしている。

これが可能になったのは、バムというジムのおかげである。


以前も書いたかもだが、バムはそれほど広くはないものの、高さは12.5mあってオートビレイ機が4台設置されている。

ビレイしなくてもいいので、時間は半分で済むし一人でも登れる。2時間登ったらもうヘロヘロである。

私はいつも最初にローカルエンデュランスを30分、アップを兼ねて行う。音楽を聞きながらやるとそれほど退屈もしない。

その後3本トレ、体幹を意識したクライミングと、左右片足でのクライミング。膝が痛い時はしない。

この後にスタミナトレ。12a〜12cを5本〜10本連続で登る。降りる時もクライムダウン。

なかなかきついが、最近は慣れてきてしまって激しいパンプはしなくなった。

このスタミナトレに関してはいろんな人からスゴイとか異常とかいろいろ言われるが、実はそれほどでもない。

こう書くと謙遜とか、そんなワケない、とか思うだろうが、本当にそれほどでもなく、たぶん多くの人が本気でやればできると思う。

私もバムに来るまではまさか12台を10連登なんてできるわけがないと思っていた。せいぜい3連登、これは以前グラビティでやっていて、かなりきつかった。

ではなぜこんな異常?なトレーニングになってしまったのか。

それは先ず、バムのリード壁の変化があまりないこと。普通のジムならホールドが変わって新しい課題、となるのだが、バムはルートはたまに増えるけど、古いルートも残っている。12台も1年前はたしか3本くらいしかなかったのに、今では12本(13本?)ある。

私のスタミナトレも最初は11a-11b-11c、くらいだったのだが、なにせ課題が増えないので、同じルートばかり登っていた。

苦労して登った12aでも、毎日3回登ってたら楽に登れるようになる。RPまで10便以上かかった12cも今では11aくらいに感じるのだ。たぶん他の人はやらないだろうけど、本当である。そもそも普通の人は登れたルートを再トライしない。しても何度も登らない。

そうして少しずつ少しずつ本数を増やし、強度を上げているうちに12台を10連登、なんてことになってしまったのである。

ちなみにもちろん、こんなトレーニングをしているのは私だけである。非常に退屈で、かなりつまらない。そして当然、すごくしんどい。ほとんど苦行である。

しかし。私は思う。この1年でまた少し成長できたのはこのトレーニングのおかげだと。


そう、トレーニング。ほとんどの人はジムで「トレーニング」をしない。するのは「トライ」。

トレーニングは例えるなら素振りやシュート練習。トライは試合。トライは楽しい。面白い。トレーニングはつらい。面白くない。しかし面白くなくてしんどいトレーニングこそが自力を上げてくれるものだと思う。

もちろん、トライしかしてなくてもクソ強い方々はいっぱいおるんやけど。


スタミナトレを続けてみての変化は、まず、ルートを1本登るスタミナが以前よりついたこと。これは誰もが思いつく“スタミナ”だと思う。

次に回復が早くなった。レストできれば短時間で戻ってくる感覚がある。

そして1日に出せる便数が増えたこと。本気トライが5便以上出せるようになった。


そして同じルートを何度も登ることについて。

これはムーブの反復練習になっていると思う。12a〜12cのルート10本には、12台のほとんど全てのムーブがでてくる。それを愚直に何度も登る。最初難しかったムーブも簡単に。簡単なムーブをさらに楽に。動きの無駄をどんどん省いていくのである。


以前はジムでもトライばかりで、とても楽しかった。今、ジムは楽しくない。楽しくすることはできるし簡単やけど、私はうまくなりたい、強くなりたいので楽しくない方を選んだ。間違ってはいなかったと思う。


https://youtu.be/oAVVAcJYK9U


https://youtu.be/eBgyiECao44


https://youtu.be/xQdKaIvXASQ


https://youtu.be/feTJ_iQVBGk


https://youtu.be/XPTc7uYRv0s


https://youtu.be/lG2qV_zg6cw


たまにリードも…


https://youtu.be/KedEFvX0gbk



https://youtu.be/FXoLmh2WtEk


Img_20220331_225906_381

二子山に行ってみたい

二子山に行ってみたい、登ってみたい。


その二子山のグレーディングについて、お買い得過ぎるとか少々ざわついている感じですね。

私としてはいつも登らせてもらって楽しませてもらってばかりなので、つけられたグレードにどうこうというのはないです。


そういうのは関西でも度々ありますよね。駒形岩の“斜陽5.9”が危ないのでボルトを打ち足そう、という流れになった時。私もあのルートで骨折や捻挫を二度目撃したことがあったので賛成でした。


しかし結局ボルトは打ち足されなかった。又聞きなのですが、“斜陽”の初登者が、きちんとルートを見て危険を予知できれば危なくない。そもそも「5.9」が簡単だと思ってほしくない、と。ちょっと間違っているかもですが概ねこういう理由だったと思います。

私はそれを聞いてなるほど、と思いました。


結局私は、“斜陽”にボルトを打ち足すのも賛成だし、打ち足さないのにも賛成です。全くコウモリみたいな奴ですが、どちらの意見にも納得できるのです。


そして、答えのでないようなことに敢えて問題提起して、話を、想いを交わし合うことはとても良いことだと思います。



2022年11月14日 (月)

下帝釈峡・花子岩“TOP GUN5.12c”RP 22年11/12-13

錦秋の帝釈峡。今週末も花子岩へ。

今回はAさんと。現地でいつもの秀さん、イサミン、そしてケイさんと合流。

11aでアップ。フォール。相変わらず確率低し。

今回の狙いは“TOP GUN 5.12c”。以前トライしてコテンパンやったルート。

自分のブログを調べてみたら、前にトップガンにトライしたのは19年10月だった。

http://cholio.cocolog-nifty.com/blog/2019/10/post-b04aa0.html

もっと昔かと思ってたけど意外と最近。


出だしはボルダー。全然できない…とりあえず上にヌンチャク掛け。ボルダーを越えても難しい。しかもランナウトしていてヌン掛けもなかなか大変。

花よりコルネの終了点で降りる。降りてきて(どうしよう…ちょっと登れる見込みないなあ…)別の課題に浮気しようか考えていた。

(でもせっかくヌンチャク掛けたし。せめてもう1回やってみてから考えよう)

こないだトライしたチェンジングレーンのボルダーも全くできる気がしなかったけど、RPできたしな。


次のトライ。苦手なボルダーをいろいろ試し、なんとなくできそうになってきた。ちょっと光が見えた。

上部もテンテンでムーブ探り。なんとか無理やりやけど繋がった。


3便目。一応、RPを狙ってみる。出だしは3度目くらいでクリアできた。しかしその後すぐにフォール。ホールドも覚えてないし、ムーブも全然。でも登れそう。

花コルより上にもヌンチャクを掛ける。上部はフリーというよりアルパインな感じだった。懐かしい。


4便目。ラストトライ。

下部ボルダーは一発でクリア。もう苦手意識はない。大丈夫。

2ピン目を掛けて、少し登って3ピン目をクリップ。

ここからが難しい。まだ洗練されていないムーブ、無理やり感がいっぱいだが、なんとか落ちずに4ピン目、そして一番の核心部を越えて5ピン目をクリップ!

(やった!)

この後はそれほど難しくない。これまで一度もフォールしていない。ビレイヤーであるAさんの「おお、行ったー!」という声も聞こえる。

腕はパンパンだが、丹念にレスト、呼吸も整える。徐々に戻ってくるのを感じる。

4割程戻った。これ以上はいくらレストしても戻ってこなさそう。でも4割もあればこの後のムーブは十分こなせる。

ルートの先に目をやる。

ガバを使ってレイバック気味に登る。それほど難しくなかったし、なんとかなるやろと思って全く復習しなかった。

少し不安がよぎる。

レスト地帯から出てすぐに不安は的中する。

レイバック態勢になりたいが足が上がらない。腕に負担がかかり、あっという間に再びパンプ。

それでもなんとか無理やり進み、ゴールデン・ガバ!

…には届かず、フォール。

左上していたので右に振られ、3ピン分の大フォール。

(ああ…アカンかった…)


ゴボウで5ピン目まで登り、少し休んで登るが、今度はゴールデン・ガバ地帯で再びフォール。

もうヨレ切っていて、ガバすら持てず指が開いてしまう。

Aさんに謝って、長めに休ませてもらい、次は確実に登る。やっぱりそれほど難しくない。花コル終了点、更に登ってヌンチャクを回収。

難しくはないが、なにせ長くてヘロヘロになった。


片付けて撤収。秀さん、イサミン、ケイさんは日帰り。私とAさんは泊まりだったが、翌日は雨予報なので第一道場へ行く予定だった。

夕食、買い出しを済ませてながの村に戻り、天気予報を確認すると、雨予報は変わらないものの雨量は減っていた。

花子岩、行けるのでは?

翌朝の予報では更に雨量は減っていた。村長さんの花子岩は大丈夫ですよ、とのお墨付きをいただき、再び花子岩へ。


一番乗りで岩場に着き、11aでアップ。登れた。幸先良し。

“TOP GUN”にヌンチャクを掛けながら、ホールドとムーブを確認。

しばらく間を空けた後、トライ。ちょっと間違えたけど、5ピン目まで登る。昨日のトライに比べて全然余裕がある。

確実にムーブをこなして6ピン目をクリップ。その後も慎重に登って終了点にクリップ!

やった!登れた!うれし〜!!

3年前は全然できなかったルートを短期間で登れ、成長を感じることができた。本当に嬉しい。

パートナーのAさんも気合いの入ったクライミングで宿題の“花よりコルネ”をRP。

雨予報でも泊まった甲斐があった。


この後は二人共フヌケの抜け殻のようになってしまった。

私は花コルの再RPを狙ったが2ピン目でソッコーフォール。その後もムーブが全然起こせずテンテンで終了点へ。

Aさんは11aをなんとか意地でRPしたが、そのクライミングはさっきの花コルとは打って変わってまるで初心者のようだった。

降りてきたAさんに、私は「もう帰りましょうか」ともちかけるとAさんも「せやな」と応じて、まだ昼過ぎだったが岩場を後にした。

登りたがりの私がこんなに早くに撤収は珍しいが、この日は本当にもう力が入らなくて、気持ちも全然だった。こんな時に無理したら怪我しそう。たぶん、Aさんも同じだったと思う。

帰りにいつもの中華店で早い夕食を食べて帰阪。その頃になって本降りの雨が降ってきた。いいタイミングで撤収できた。

Aさん、今回はありがとうございました!なかなか休みが合いませんが、また是非ご一緒お願いします!

2022年11月 6日 (日)

下帝釈峡・花子岩 “チェンジングレーン5.13a”RP 22年11/5

紅葉が深まる帝釈峡へ。今回も花子岩へ。
メンバーは初めましてのI根くん、いつもの秀さんとイサミン。

到着して10aと11aでアップ後、“チェンジングレーン”にヌンチャク掛け。

外岩初めてのI根くんの相手をした後、チェンジングレーンの1便目。

このルートは出だしが2級くらいのボルダー、その上5ピンは12c程度。

出だしのボルダーは何度でも練習できる。これまで50回くらいやってまだ2回しかできてない。
2回やって2回失敗。3回目はできてもできなくても先に進もうと思った。
あんまりムキになってやると指がぱっくり割れてしまう。


1手…2手…3手、お!止まった!成功3回目や!ビレイヤーの秀さんにこのまま進むことを伝え、でかい穴で2ピン目のクリップ。

(まずここでレストできんとな〜)

上部12c程度のムーブは一応できたので、今回はレストポイントを確立させたいと考えていた。

いつもガストンだったのをアンダー持ちにしたら右手左手共に安定してレストできた。

この間に秀さんはビレイ位置を変更。あ、忘れてた、オレが言わんといかんねやった、秀さんありがと!

レストはうまくできてボルダーのダメージはほぼなくなった。2手進んでナルいラップ持ちで3ピン目クリップ、次からきついダイナミックムーブをこなし、アンダーホールドで4ピン目クリップ。
クリップした後(ここでレスト、でけへんかな)と足位置を考える。
うまくはまった。おお、休める。レストできるやん!


そういやここまでノーテンで登れたのは初めてだった。
先程こなしたダイナミックムーブで腕は張っているが、レストしているうちにみるみる蘇っていく。
ふうぅ…と大きく息を吐く。
顔を上げ、先を見る。この後は一番きついムーブ、核心。次が11aくらいやけどいやらしいムーブ。ヨレてたら失敗する。その後は簡単なスラブ。
初めてなのに思いの外レストができて、腕は5割程戻せた。


(あれ…?いけるんちゃうん…)
唾を飲み込む。(マジで?13aやで?)
いや、いける!覚悟を決めろ、チョリオ!次はない!これで決める!

もう一度、大きく息を吐き、吸い込む。核心ムーブを起こす。声も出ていたと思う。脳内麻薬が大量に分泌されているのを感じる。心臓の鼓動がやけに大きく聞こえる。

やはり、緊張で少し動きは固いが、思考は妙に冴えていて、落ち着いている。
核心をクリア、5ピン目クリップ。
油断をするな、いやらしいムーブ。ここのムーブは結構適当だったのでちょっと危なかったけど、無事ガバを掴めた。6ピン目クリップ。
後はカンタン、ビクトリーロード。途中の7ピン目にクリップ、慎重に慎重に…終了点にクリップ!
おお!?マジで!!?登れてしまった!!やったー!!


感謝の気持ちを込めてブラッシングしながらヌンチャクを回収。ビレイヤーの秀さん、イサミン、I根くんより祝福を受ける。
私は興奮していたと思う。本当に信じられない気持ちだった。
まだムーブもうろ覚えで、レストをしてみたのも今のが初めてだった。3ピン目から上はノーテンで行けたことなかったのに…
I根くんは初めて来た外岩で13のRPが見られるなんて!とうれしいことを言うてくれる。「帰りヤバいな。運を使い果たして事故るかもしれん」と笑い返した。


5日目、計13便でのRPだった。こんなに短い期間で登れたのはやはり日頃ジムでやってるスタミナトレのおかげかな、と思う。退屈でしんどいトレーニングやけど報われた気がする。

RPの後は、フヌケになり、再RPを狙った“花よりコルネ”は見事にフォール。

初外岩で初石灰岩に戸惑っていたI根くんは、トップロープながら11aを登っていた。数年後に抜かれるのは間違いないだろう。今のうちに恩を売って将来ヌン掛けと回収をしてもらおう。


クライミング後は東城で夕食。ベトコンラーメンとライス。普段はこんな炭水化物だらけメニューは食べないけれど今日は特別。うまかった!


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