ようやく登れた“水の泡 5.12ab”。
初めてトライしたのがコロナ自粛前。
触った感じ、それほど悪い印象は受けず、最後だけが極端に悪い感じ。
最後のムーブを決めておいて、後はゴリ押しでなんとかなるやろ、と考えていたが、それは甘かった。
そもそも去年の年末から肘を傷めて、頼りの持久力が落ちているのに、そんなんできるわけもなく、結局最後の核心どころか途中の8ピン目辺りまで登るので精いっぱい。
コリャ今の私では、とうてい楽に登らせてくれそうもない。考えを改めないと、と思ってる間にコロナ自粛。
自粛中は肘の故障を治すべく、体幹トレとストレッチのみでぶら下がったり懸垂はせず。
さらに持久力は落ちて、ますます“水の泡”がキツく感じる。
それでも懲りずにトライ。大雨の後はコルネがズブ濡れの時もあった。

大雨の後、アプローチは渓流化し、図らずも沢登りをするハメに。

岩場に滝ができていた。

チョウが乱舞している日もあった。
オオムラサキを見ることができた。
ラストの4便目で精魂尽き果てた後、ロープが終了点でスタックし、もう一度登るハメになったこともあった。あん時はパートナーにも迷惑掛けた。
ジムで12cが登れ、少し自信が出てきた。
以前のような、12を連登する持久力は戻っていないが、ルートを1本登る力は戻りつつあることを実感。
そしてこの日。
前回、終了点目前の大ガバ取り損ねてフォールし、当に(今までの苦労が水の泡)を体験。早く登りたくてウズウズしていた。
土曜日1日だけの休みだったが、パートナーは嫌な顔もせずに付き合ってくれた。ありがたい。

岩場は霧。

湿度が高く、汗がいっぱい出た。
いつものルートでアップを済ませ、1便目、ヌンチャク掛け。
あわよくばマスターで、とも考えていたが、やはりそんなに甘くはなく、9ピン目のクリップ時にテンション。ここのクリップは苦手だ…
2便目はやや硬くなり、9ピン目掛けた後、足を間違えて動けなくなり、そのままフォール…

3便目、かなりいい感じだったが、またもや最後の最後でゴール取りに失敗。悔し〜!

この日は我々以外にもう1パーティーが来ていた。
少し午睡した後、4便目。細かいミスはあったけど、なんとか最終クリップまで来た。ガバをマッチしてレスト。
目標ホールドを見ながら(絶対登るぞ)という強い気持ちを持って、最後のムーブ。
最後のガバをつかんだ。やった〜!登れた〜!

終了点にクリップすると、安堵の気持ち。そして久しく味わっていなかった達成感。そしてこのルートともお別れか、という寂しい気持ち。
ああ、それにしてもやっぱりクライミングは楽しい。
計6日、23便目でRP。いや〜てこずったな〜。それだけに思い出深い一本になった。
今の私では力押しではきっと登れなかったルート。
丁寧に一手一足、間違わずに進めて、ようやく登れた。
付き合ってくれたパートナーには本当に感謝。

帰り、晩メシに台湾料理。期待を裏切らない味とボリューム。
いつもは食べ切れずに残してしまうが、この日はOSできた。