“ウリウリ5.11d”RP 不動岩 18年1/27
強い寒波の中。
大阪はピーカンだったので大丈夫やろ、と気楽に考えてたが甘かった。
電車が西へ進むにつれ、雪が降りだし、強くなっていく。
道場駅は、すっかり雪景色、吹雪っぽい。
この時期賑わう駅前だが、今日は我々以外3人だけ。その方々はアイゼントレとのこと。
家の近所の池が凍ってた。
クライミングというより雪山登山やな。
急登でコケそうなりながら、なんとか正面壁到着。びしゃびしゃで登れそうにない。
-2℃。寒い。
正面壁の隣のビッグボルダーがなんとか登れそうなんで、そこで遊ぶ。
“イカサマ師5.11c”を触るもまったくダメ。つーか岩が冷たくて指がちぎれそう。
昼頃、ようやく雪が止み、日がさしてきたので東稜へ移動。
東稜は暖かく、壁もどんどん乾いていく。
狙いは“ウリウリ5.11d”。ところどころ濡れていて怖かったけど、なんとかヌンチャクを掛ける。
続く2便目、またも雪が降りだし、濡れたカチで滑ってフォール。
3便目。いつになくスムーズに核心を抜け、あとは実質終了のガバを取るだけ、というところでフォール。
うお~!悔しい!悔し過ぎる‼…でも仕方ない、また次回、と回収しようとしたら、パートナーより「もう1便、だしたら?」との有難い言葉。
時間は3時半、30分レスト。
待ってる間は小雪が舞い、気温が下がってきて、かなり寒い。
しかし、弱気は禁物、特にこのウリウリは。
ラストトライ、出だしのフェースで間違え、核心手前でも間違えた。
しかし、今までで一番気合が乗っている。
(絶対、登る)
やっぱりオレにはこれしかない。
気持ちで登る「ド根性クライミング」。
怖いクリップを(怖くない)と自分に言いきかせてクリア。核心ムーブをこなし、さっき墜ちた個所はことさら丁寧に。
右手でガバを掴む。
息を思いきり吸い込んで、吐く。少し振り返る。夕景。
いつの間にか西陽が射し、川の水面がオレンジ色に輝いている。やかましい工事は終わっていて静かだ。
壁に向き直り、慎重にガバを拾い、数手で終了点。
「やった~!登れた~!」
“ウリウリ5.11d”。計4日・12便目でのRP。
実はパートナーは、今日の2便目で先にRP。
同じ日にRPできて良かった。
ウリウリのトライは楽しかった。最初は怖くて楽しめなかったけど。
最近はトライする人も少ないようだけど、間違いなく“名ルート”だと思う。いろいろ勉強もさせてもらった。
ただ、少し残念だったのは、前回は出だしをカムを使って登ったのだが、今回はクラックが濡れていて、後付けのボルトを使ったこと。
ま、でもしゃあない、初めはRPどころかトライもあやしかったし。
それはまた次回、やな。
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やりましたね、おめでとうございます!
それにしても道場の雪、なかなかですね。
そんな中でもトライした気持ちとド根性に脱帽です。
投稿: taniyan | 2018年1月28日 (日) 17時52分
谷やん、コメントありがとう!
朝、道場駅に降りた時は(何じゃこりゃ~!)って感じで、クライミングができるとは思えんかった。でも(とりあえず行ってみっか)で、結果的にRP。どうせアカンやろ、くらいの気持ちが逆に良かったのかもな。
…しかし、身体をかなり冷したのはよくなかったみたいで、腰がまたイカン感じに…
投稿: チョリオ | 2018年1月28日 (日) 21時06分
時々、楽しく読まさせてもらっています。
RP・・おめでとうございます。
ちなみに、ウリウリの下部のルートは、チョリオさんの登り方で正解です。
以前、設定者に直接聞いたことがあります。
設定者はカム等使わずに、今のピン沿いのルートを、ノーピンで1ピン目まで登っていたそうです。
( ピン沿いに行けば、カムは使えません )
でも、その後のトライ者は左の棚から登っていると、言っていました。
事実、私もそうでした。
それが正しいと思っていました。
でも、1ピン目でクリップミスしフォールすると、致命傷になりかねないので、私はプリクリでトライしていました。
私はRPの時も、プリクリでした。
その後、設定者が、1ピン目下部に、2本のボルトを打ちました。
その直後に現地でお会いした時に設定者に聞いたのですが、
『元々の設定ルートは、ボルト沿いだが、私も年を取り怖くてトライできなくなった。
だから、うち足しました』と言っていました。
その時、初めて元々のルートを理解した次第です。
私も、下部のルートは、ピン沿いの方が面白いと思います。
でも、その為にはうち足したボルトが無くては怖くていけません。
私は、一部の人が言っている、カムを使って棚から上がるルートに興味がありません。
今の方が面白い。(技術的には大したこと無いのですが・・笑い!)
チョリオさんも、それで、良いのではないのかと思いますよ。
残念だと思う必要はないと思います。
ウリウリは、その後のチッピング等、汚名をきせられたルートですが、私は不動では一番?好きなルートです。
しいて言えば、中間点のノーハンドレストが無ければもっと面白いと思うのですが・・。
もし、次回チャレンジする機会がありましたら、上部のノーハンドレスト部で、休まずに核心越えをしてみてくださいませ。
もっと、ストレニアスな楽しいルートになると思いますよ。
それにしても、12便は凄いと思います。
ちなみに、私は、集中してやりましたが、16便かかっています。
おめでとうございました。 (^_^)/
ウリウリについては、多くの人が持つ誤解(カム)を知ってもらうためにも、ここを利用させてもらいました。
余計な事かもしれません。
迷惑なら、ごめんなさい。
投稿: アンパンマン | 2018年1月28日 (日) 23時54分
そんなコンディションでRP、凄すぎです(^-^;
気持ちで負けたら登れる物も登れませんが、そこそこ気持ちが強い人でも雪なら止めるでしょう。
そこをRPまでしてしまうなんて!
投稿: むら | 2018年1月29日 (月) 06時58分
厳しい条件下でのRPおめでとうございます。
出だしのラインはアンパンマンさんのコメントに書かれているのが正解でしょう。
私は11年前の1月10日に棚から離陸しRP(10便目)したのですが、カムは使いませんでした。
当時は多くのクライマーが棚を離陸点にしていたように記憶しています。
アンパンマンさんのコメントから【初登者より良いスタイルで登る】と言う言葉が思い浮かんだのですが昨今ボルダーを含めたクライミング全般で死語になっているなぁ~と、そう言う私も如何に楽して登ったろかと日々思案しているのですが・・・
投稿: マメオ | 2018年1月29日 (月) 13時41分
アンパンマンさん、コメントありがとうございます!
あこがれのアンパンマンさんが私の自己満足ブログを読んでいただいていた上に、丁寧なコメントまで書いてもらえて、本当に嬉しいです!
何度か不動で会った時に、ほんとは色々お話したいのに、元来内気な性格故、無愛想なヤツ、と思われていらっしゃるでしょう。ごめんなさい、、、実はアンパンマンさんがブカブカのシューズでタイコ等のルートをヒョイヒョイ登るのをガン見させてもらっております(笑)レベルが違い過ぎてあまり参考にはなりませんけども。
アンパンマンさんのコメント、貴重な情報をありがとうございました。なるほど、と府に落ちる点、多々ありました。
それにしても、ノーレストでの核心突入ですか⁉それはまたシビれるクライミングになりそうですね!是非トライしてみます。
本当にありがとうございました!
投稿: チョリオ | 2018年1月29日 (月) 19時43分
マメオさん、コメントありがとうございます!
私もアルパインクライマーの端くれ(もう随分フリー寄りに偏っておりますが)「初登者より良いスタイルでの登攀」、せめて同等で、という心積りはしています。
…とはいうものの、やっぱり怪我は怖いしなあ、とチョンボ棒のお世話になったりもします。厳しいルートになればなるほど、葛藤も大きくなり、結局は安易な方に流されてしまいます。
それにしてもマメオさんは10便ですか!しかもあの遠い1ピン目で!さすがに強いですね‼
私はあの1ピン目(今の3ピン目)までノープロテクションで登ることを考えるだけで、尻の穴がキュ~となります。
投稿: チョリオ | 2018年1月29日 (月) 20時02分
むらくん、コメントありがとう!
ほとんどのクライマーは、汗をかかないし、岩も乾燥してるので冬が登りやすい、っていうけど、オレは貧血やし、冷え症やし、そもそもヌメらないし、真冬はやっぱ苦手やな。身体は硬いし、腰は不安やし、指はパックリ割れるし。
投稿: チョリオ | 2018年1月29日 (月) 20時11分