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2016年12月27日 (火)

初めてのロッククライミング。

私は高い所が好きである。
○○と煙は高い所が好き、とはよく言ったものである。
しかし、私にも、こんなことがあった。


あれは確か、私の所属している山岳会の1年目のこと。だから恐らく6年前。
不動岩東稜、もしくは百丈岩で例会、登攀練習をしていた。
私のペアは、T中さん、当時私も不慣れだったが、T中さんはもっと不慣れだった。
1ピッチ目、私がトップで登っていると、下から声が掛かった。
T中さんの隣でビレイしている、ふるぽんが「チョリオさん、ちょっと待って。T中さん、ロープ、ぐちゃぐちゃやで」と言っている。
下を見ると、なるほど、T中さんのロープがこんがらがっているのが見えた。
どうやら、ロープをさばいていなかったらしい。
私は、どこかでセルフビレイを取りたかったが、あいにくハーケン類は近くにない。
最後のプロテクションは、足元よりも更に下だった。
しかも、その時の体勢は、あまり良くなかった。
もう10m以上、登ってしまっているので、T中さんは小さく見える。
そのT中さんは、なんとビレイ器から手を離し、両手で堂々とロープをさばいていた。
(あ、オレ、ちょっとヤバいんちゃう?)
途端に足がすくみ、体中が強張るのを感じた。
(あの時と同じだ…)その時急に、遥か昔のことが思い出された。


たぶん、小学生高学年の頃。
近所の友達数名と大阪城公園に自転車で遊びに行った時のこと。
友達の誰かが、石垣を登ろう、と言いだし、みんなで登り始めた。
登るのは楽しく、私は夢中で登った。
あと数メートルで登り終える、というところで、私はかなり疲れてしまった。
石垣は、上にいくにつれて斜度が増す。
つまり、登るのが難しくなるのである。

左右を見ると、もう誰も登っていない。
下を見ると、さっきまで一緒に登っていた友達が、ボール遊びをしているのが見えた。
しかし、その友達の小さいこと!
私はすごい高さにいることに、ようやく気付いた。
すると急に足がすくみ、震えだした。
パニックになり、大声で、「助けてー!」と叫んだ。
しかし、下の友達には声が届かないようで、全く気付いてもらえない。
私は息が荒くなっているのを感じながら、目を瞑り、呼吸を整えようとした。
しばらく深呼吸をしていると、落ち着いてきた。
上を見ると、あともう少し。登れそう。登れた。


高い所で足がすくんだ経験は、この時くらいのはずである。
だから、登攀訓練で(ヤバい)と感じた時に、このことを思い出したのだと思う。

ロープをさばき終えたT中さんが「ビレイOK!」と声を掛けてきた。
(OKちゃうわ、全く!)内心怒りを覚えながら、残りの登攀を終えた。

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コメント

懐かしい!石垣私も登ったなぁ〜〜、と思いながら改めて見直してみたら、お、大阪城公園?!
さすがチョリオさん、外道クライマーのハシリですね‼︎良い子はマネしちゃダメなヤツですね(笑)

miyuさん、コメントありがとう!
ゲドーって言うなー!ま、でも警察沙汰になっててもおかしくなかったな…

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