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2016年10月 6日 (木)

“水”と“真ん中”~クライミングのこと。7

今日は山岳会の集会に出席する予定だった。
が、ムスコが昨日から体調を崩し、今日は一緒にいて外出しないことにした。
しかし当のムスコは元気になり、特に世話をすることはなくなった。
で、こうしてブログを書いたりしている。


クライミングで登る前、壁を前にして、何を考えているだろう。
もしくは、どんな心持ちだろうか。
なーんも考えてない人もいるだろうし、あれこれ考え過ぎる人もいるだろう。
OSやRPがちらついて緊張する時もあるし、なんかあんまりヤル気ないなぁ、って時もある。

クライミングでは“メンタル”の部分が、成果に非常に大きく関わる。
ジムでは滅法強いのに、コンペでいい結果が残せない。
逆に、いつもはさほどでもないのに、本番では異常に強い。なんて話も聞く。
別にこれは、クライミングだけに限ったことではない。

“クライミングはメンタル8割”
以前にも書いたが、イサミンの名言である。お気に入り。


数年間クライミングを続けていると、恐らく人それぞれ、何らかのやり方ができてくると思う。
私にも私なりの“イメージ”と“心の持ち方”ができている。
今回はそれを書いてみようと思う。

以前にもブログに書いたが、私はクライミングを始めた頃、私はムーブの知識が全くなかった。
何も知らないまま、ただただ本能の赴くまま、壁を登っていた。
1年後、初めてジムで11aが登れ、本格的にジムに通おうと半年券を買ってすぐ、強烈なぎっくり腰に見舞われた。
登りたくても登れない。未練がましくジムに行っても(タダやし)、ライバル達が登るのを見ているのは悔しいだけ。
そんな時、初めてクライミングの本を買って読んだ。
そして初めて、ムーブについての知識を得た。

ぎっくり腰が治り、早速ムーブを試してみた。
(なるほど、そうか。そうだったのか)
ここで私は一つの壁を越えられたと思っている。

本能の赴くまま登るよりも、ムーブを解いて登る方が成果が上がる、と分かってからは、本やネットからクライミングの知識をどんどん取り入れた。
が、また壁がやってきた。
(あそこの乗っ越し、左手・左足でフラッギングのハズやが、決まらんな…)てな具合。
しかし、フト、登れることがあった。
(アレ?今のは…正対?)
ホールドの向きや位置から、フラッギングに間違いない、と思い込んでしまっていたのである。

ムーブにはセオリーがある。そのセオリーに沿って登ればある程度登れる。
しかし、ムーブは人それぞれである。身長、体重、得て不得手、関節の柔軟性、諸々。
当然、セオリーに当てはまらない場合も多い。
セオリーにこだわらず、時には本能のまま動き、自身の体に耳を傾け、自分に一番合ったムーブを見つけ出すことも大事である。


そういったことを繰り返し、私は“真ん中”にたどり着いた。
何も考えずに登るのはダメだが、あんまり考え過ぎるのもダメ。
“真ん中”がちょうどいい。

そしてこれは登る前の気持ちの持ちようでもある。
あまりに気負い過ぎても良くないし、気を抜き過ぎても良くない。
私の場合、気負い過ぎるキライがあるので、少し抜いたくらいがいいみたい。

そして登る前のイメージは“水”である。
水は自分の意思で流れているのではない。ただ、高い所から低い所へ。
岩等の障害物があっても、滑らかに流れていく。
上下逆だが、水が流れるように登っていくイメージ。
一つの所に留まらず、滑らかに。
ただし、これは何便も出してホールドを覚え、ある程度オートマ化した課題にのみ有効である。


とまあ、偉そうに色々書いてみたものの、なかなかそう簡単にはいかない。
(まだまだ未熟やなぁ)、と思い知らされることの方が、圧倒的に多い。
でも、方向性は間違っていない気がする。
これからも、このやり方で、もっともっと突き進んで…おっと、気負い過ぎてはイカンな。真ん中、真ん中。


ちなみに、“水”も“真ん中”も、あるマンガを読んでクライミングに取り入れたものです。
読んだことのある人は、ピンときたかも。

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コメント

深いっすねぇ。まだまだムーブも気持ちも足らんけど、諦めない気持ちとチャレンジする熱い心は、何とか維持してます!万年亀ボチボチですわ(笑

いやぁ今回のはまた沁みたなぁ…
何にも考えずに登ってた数ヶ月、そして考えすぎて手が出にくくなってるここ最近。真ん中…無かったですね。
“水”のイメージはなんとなく解ります。自分なりに上手く行ったときは流れているような気にもなれます。でも真ん中って難しい!ちょっと頭の中をリセットしなくては。
明後日のリベンジを今からドキドキしているようではまだまだですけどね〜〜(苦笑)

mayumiさん、コメントありがとうございます!
mayumiさんの発する熱い心、いつもヒシヒシと感じてますよ!
それさえあれば大丈夫です!きっと上達します!

miyuさん、まいど!いつもありがとうね。
リベンジを?今からドキドキ?
なんの、私はリベンジの日が決まった時から何度もラ○ャラウトのイメージをして、手に汗かいてるよ。
実際には汗、出てないんやけどな。もう、100回以上登ったなぁ…
こんなのは、これから先、何度も経験する思う。肝心なのは登る直前、いかに気持ちを抑えるか。
ま、ほぼ無理やけどな(笑)そういう緊張も含めて、楽しめるようになればええ思うよ。
それから“水”と“真ん中”は私のイメージ。これに拘らずに、miyuさんに合ったイメージが見つけてね。

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