バリゴヤの頭 2011年6月4日
バリゴヤの頭。
なんとも気になる名前である。
その奇妙な山名は以前から知っていたし、いつか登ってみたいとも思っていた。
だからChikaさんよりお誘いがあった時には、即、「行きます!」と返事。
メンバーは、ひいちゃん、Shigeoさん、Chikaさん、I坂さん、K坂さん、H本くん、チョリオの7人である。
今回のルートはちょっと難しいらしいが、K坂さんは以前一度行ったことがあるらしいし、
H本くんは途中敗退ながらも、過去二度、単独で挑戦したことがあるらしい。
まあ、なんとかなるでしょう、では出発!
前夜、母子堂の駐車場で集合し、レンゲ谷登山口へ移動、そこで車中泊。
4時に起床、4時40分出発。
汗をふきふき、登ります。
谷沿いの登山道は緑が美しく、歩いていて心地よい。
ただ、残念ながら、まだ薄暗くて写真を撮ってもブレてしまう。
風景だったらブレないんやけど・・・
緑に見入る(?)K坂さん。
エンレイソウ。
6時、女人結界のあるレンゲ辻に到着。
稜線まで登ってようやく日が差してきた。
レンゲ辻から念仏山をトラバースして稲村小屋へ向かう。
ここはこないだ冬に通った所だ。(興味のある方はどうぞ↓↓)
http://cholio.cocolog-nifty.com/blog/2011/02/201120-058f.html
もちろん、今は雪がないので難なく歩ける。6時50分、稲村小屋到着。
もちろん大休止。
Shigeoさん「おい、それオレにもくれ」(想像)Chikaさん「・・・イヤ」(想像)
休憩の間、私はちょっと失礼して写真を撮りに・・・
十分休んで出発。
「あ、シャクナゲ!」「きれいに咲いてる!」みんな写真撮りまくり。
もちろん、私も。
イワカガミも咲いていました。
オオミネコザクラも見つけた。
ミヤマカタバミ。
Shigeoさんがこの花を見て「可憐やな…」とつぶやいた。
普段花には目を向けない人なので、すごく印象的だった。
キノコ発見。栗の味がしそう。いや、食べへんけど。
バリゴヤへの分岐。ShigeoさんとH本くんの“師弟コンビ”
8時、いよいよバリゴヤへ。先頭はK坂さん。
尾根はシャクナゲが咲き乱れていた。
“シャクナゲ・フェスティバル”
まさに祭りのような咲きっぷりである。
しかし歩きにくいことこの上ない。花も半時間もしないうちに飽きた。
薄暗い、歩きにくい尾根を進むと、急に明るく開けた場所に出た。
シャクナゲの洗礼を受ける。
木を越えて・・・
またシャクナゲ・・・
ようやく歩きやすい所に出た。
Chikaさん、よほどうれしい様子。
「ここで一息入れましょう」
もちろん、気持ちはみんな同じである。
私はGPSを出してどこまで歩いたかを確認してみた。
・・・アレ?
周りでも「おかしいな…」「間違ってる?」という声が聞こえる。
「あの、ココはどこですか?」訊いてみた。考えてみるとかなり恥ずかしい質問である。
我々は尾根を間違えて歩いていたのである。
しかも90度、直角に!
ここまで誰もコンパスを見ず、疑うことなく歩いてしまった。
なんてこった・・・
なんかおかしい思ったんや、とK坂さん。聞けば前回バリゴヤへ行ったのは15年前とのこと。そら忘れるわ…
迷い込んだ所は緑のきれいな場所だった。
この景色を見られたから良しとするか…
9時出発、再び“シャクナゲ・フェスティバル”を通る。
しばらく写真なし。歩くことに専念する。
9時40分、スタート地点へ戻ってきた。
ところで、とH本くんに質問した。
「バリゴヤに向かって2回歩いたんやろ?間違ってるのに気付かんかったん?」
「ええ、ボク、2回ともこの尾根歩いてました」
「・・・そ、そうなんか・・・」
彼がすごい根性の持ち主でなくてよかったと思う。
もしそうなら、おそらく彼はえらい所に導かれていたであろう。
稲村ヶ岳山頂で話し合い。
時間もまだあるので、バリゴヤを目指すことに。
ただし、13時までに登頂できなければ引き返すことにする。
10時、再出発。今度は慎重に歩き出す。
道にはテープもあり、けっこうしっかりとした踏み跡もあった。
難所にはロープもあった。(Chikaさん撮影)
しかしやっぱりここも“シャクナゲ・フェスティバル”
先程の尾根と比べると断然歩きやすい。
鞍部のドンブリ辻で昼食。金欠のため、またも手作り弁当。ケチャップ味で統一。
「コレ、飲んでください!」H本くんのザックからポンジュースが出てきた時には本当に驚いた。
稲村ヶ岳を振り返る。
今こそ岩トレの成果を見せる時!パートナーを見守るChikaさんの表情がいつになく真剣だ(左下)
疲れました…
シャクナゲ〜
シャクナゲ〜
ようやく到着しました!12時48分。
(ひいちゃん撮影)
バリゴヤの頭には二人連れの先客がいた。
「まさかここで人に会うとは思いませんでした」
とのことだったが、それはこちらも同じ。
記念撮影のシャッターを押してもらった。
頂上にはやたら標識が立ててあるくらいで展望もなし。
それでもシャクナゲを漕ぎながら苦労してやって来れたのだから気分はよかった。
バリゴヤの頭にて。
12時56分、出発。
目指す稲村ヶ岳の方がバリゴヤよりも高いのだから、帰りの方が登りが多くなる。
私は頂上に着いたら、なんだか力が抜けてしまい、下山(登りだが)はヘロヘロだった。
そんなわけで写真もなし。
15時34分稲村ヶ岳。16時7分稲村小屋。
大日岳。
稲村小屋で待ちくたびれるK坂さんとShigeoさん。
今回この二人は非常に元気だった。
17時5分レンゲ辻。17時56分登山口。
帰ってきた〜。づがれだ〜。
なんとかヘッドライトを使わないで、明るいうちに戻って来られた。
今回の反省点は何といっても、あの尾根間違い。
いや、反省すべきは間違えたことではなく、他人まかせになっていたこと。
でもその後、諦めずにみんなで力を合わせてバリゴヤの頭まで行けたことはすごく良かった。
今回の山行で一層、皆の絆が深まったと思う。
これからはシャクナゲを見るたびに、この山行を思い出しそう。
もう当分、シャクナゲは見たくないッス・・・
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ナカムラさんの所からやって来ました。
バリゴヤの記事があったので、気になって読ませていただいたら、ちょうどバリゴヤで会った方だったのですね。
とても楽しい記事でした。
ちょうど私たちが鉄剣を見て下ってきた時に少し先をあるいてられたようでした。
世間は狭いです。
投稿: ヨー君 | 2011年6月28日 (火) 22時54分
チョリオさんから伝言です
現在、ネット環境が整ってなくコメント頂いても返信が出来ない状況にあり
『コメント頂きありがとうございます、申し訳ない』との事です
プロバイダーの工事待ちで一ヶ月ぐらいかかるとの事です
投稿: 中村(チョリオさんから伝言) | 2011年7月 1日 (金) 10時59分
ネット環境が・・・ということですが、回復したらよんでいただけると思うので。
バリゴヤお疲れ様でした。ただでさえ遠いところを、思いっきり遠回りしてしまったんですね。
わたしも、以前から「バリゴヤの頭」という名前だけですが、きになって仕方がない山です・・。
稲村からバリゴヤの踏み跡はしっかりしてましたか~?
近々行きたいけど、夏は暑そうやね・・・。
投稿: うっちぃ | 2011年7月 2日 (土) 12時21分
ヨー君さん
コメントありがとうございます!
返事が大変遅くなってしまい、すいません。
バリゴヤ頂上で会った方ですね!ナカムラくんのお知り合いでしたか!
ほんと、山の世界は結構狭いですね。またどこかで会いましょう。
投稿: | 2011年7月27日 (水) 22時22分
ナカちゃん、代筆ありがとう。
また虫取り行こうな。
(そのブログは当分先になりそう…)
投稿: | 2011年7月27日 (水) 22時24分
うっちぃさん、お久しぶりです!いや、昨日会いましたね、たしか。
バリゴヤは(なんだかずいぶん昔のことに思える…)ほんと、名前だけに釣られて行きました。
はっきり言うと、別になんもないですわ…あ、シャクナゲだけはいっぱいありました。
道はわりと判りやすかったです。間違えといて言うのもなんですけど…
投稿: | 2011年7月27日 (水) 22時28分