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2011年1月の4件の記事

2011年1月29日 (土)

高見山 2011年1月25日

“今年の高見山はスゴイらしい”

あんなに暑かった夏。みなさん、憶えてますでしょうか?
私は屋外での仕事ですので、しっかりと憶えています。
(今年はもう冬は来ないんじゃないか?秋の次に春が来るのでは?)
なんて半分溶けた脳ミソで勝手に思い込んでいました。

しかし、冬はしっかりやってきて、しかも、すごく寒い。
なんとメリハリのキいた1年なんでしょう。
そんなわけで、高見山の霧氷も溶けることなくどんどん育ち、
“スゴイことになってる”という情報を得て、行って参りました。

メンバーは山の会・囲炉裏村の越路さん、ひいちゃんさん、ゲキさん、私チョリオの4人。
今年の大雪では大峠まで、私の非力な車では入れないだろうと通常の登山口から登る予定だった。
が、2日前に山仲間が大峠まで車で行ったという情報を入手。
来来亭というラーメン屋で晩飯を食いながらメンバーと相談し、
イチかバチか行ってみますか!?ということになった。

今回の登山での一番の核心は間違いなく、大峠までの林道だったと思う。
4WDながらも非力な軽バンにチェーンを着けて林道を上る。
(行けそうもない所に出たら引き返せばいいや)
なんて考えていたけど、とんでもない。止まったら絶対動かなくなる。
間違いなくJAFのお世話になるだろう。

大峠になんとか到着し、私はもう十分達成感を味わっていた。
「私、なんかもう、えらい疲れましたわ…」
「じゃ、ここでテント張って宴会しよっか」とゲキさん。
(それも悪くないな…)と思ったけれど、少し星が出ているのを見て、
「いやいや、やっぱ登りましょう」

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なにはともあれ、出発!22時56分。

今年は雪が多い。
階段が埋まって急斜面になっていた。のっけから結構、大変だ。
登っているうちに雪が舞い始めた。少し、ガスも出てきたようだ。
(ああ、こりゃ、いつものパターンやな)

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ちょっと転びそうなところもあったけれど、全員無事に夜間登山を終えた。
山頂到着0時。早速小屋に入り、テントを張った。

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山頂到着。星は見えませ〜ん。ガスで〜す。

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小屋内にずいぶん雪が吹き込んでいる様子。

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早速、宴会開始。
なんだかんだと話し込んで、寝たのは4時半?だったかな?

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豆腐やカキフライ、イカの焼き物etc…が登場しました。

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おもしろい豆腐だったので写真撮りました(ひいちゃん写)

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こんなの。

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宴たけなわ!

6時半頃、アラームの音で目を覚ます。
外に出てみるが、やはりガスで真っ白。
少しだけ、2年前の見事な朝を期待したんやけどな。
(↓2年前↓)
http://plaza.rakuten.co.jp/yunchol/diary/200902200000/

寒いし眠いし、もう一度テントの中へ。
しばらくして、テントの外で声がした。(登山者?)
時計を見ると(ゲ!?8時半?)
思い切り寝坊した!すぐに外に出て、登ってきた方に「すいません、すぐに片づけますから!」
と謝り、急いで片づけた。ほんま、ごめんなさい。

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我々も出発。

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デカいエビのシッポをバックにバンダナショット。

噂は本当だった。
私は高見山でこんなデカいエビのシッポを見たことがない。
霧氷も見事だ。(ああ、スゴイなぁ…)
他のメンバーもすごく嬉しそう。
(これで青空があれば…)は言わない約束(?)
でもまあ、ガスの中の霧氷も幻想的でいいもんだ。

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特大エビのシッポ。(ひいちゃん写)

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ひいちゃん。

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越路さん。

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見事な霧氷に一同うっとり。

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祈りを捧げる(?)ゲキさん。

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ひいちゃん。ちょっと、しなってます。

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皆さん、夢中で撮影中。

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要救助者…ではなく、撮影中の私です。(ひいちゃん写)

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まつげにも霧氷ができた。

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大満足〜!(ひいちゃん写)

小屋に戻ると、たくさんの登山者で賑わっていた。
平日で、こんな天気にもかかわらず、さすがは人気の山だ。
準備を済ませて、下山開始。11時20分。

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下りる前にバンダナショットをもう一枚。

下山はゆっくり、霧氷を堪能しながら下りた。
登る時は夢中だったし、なんといっても真っ暗だったし。

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大峠まで下りてきた。

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ヤレヤレ。

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下りた途端、青空が顔を出した。なんだとぅ〜!!

※今回の写真は全てデジカメで撮影したものです。
 フィルムカメラで写した写真はコチラ。
 http://cholio.cocolog-nifty.com/blog/2011/02/201125-a1f1.html

22

2011年1月15日 (土)

八ヶ岳(赤岳・硫黄岳)〈2〉2011年1月9日〜10日

目が覚めた。
まだ真っ暗だ。しかし、ぐっすり眠った感じはあった。
(何時やろか…3時くらいかな)時計を見る。

23時。

(な・なんやて〜!?)
まだ眠りに就いて1時間半しか経ってなかった。
(さ・寒い…)
とりあえずコンロに火をつけ、暖まる。コーヒーを沸かして飲んだ。
外は雪が降り続いていた。
少し、身体が温もったところで、再び寝袋に入る。

ね・眠れねぇ…

なんだか眠気がとんでしまった。それに、寒い…
かくして私は夜の11時から朝の5時まで、極寒のテントの中で悶々と過ごすハメになった。
あまり退屈なのでiPodを取り出して音楽を聴いていた。
途中、音楽を聴いた記憶がないところは、おそらく眠っていたのだろう。

翌5時。
ケータイのアラームが鳴る。
隣のテントでは、ふるぽんが起きたようだ。
もし、晴れたら、ふるぽんと二人で硫黄岳を往復しよう、と言っていた。
そして、外は…見事に晴れていた。
しかし、私の中で、心配事が一つ。
それは昨晩、雪が降って、トレースがなくなっているのでは、ということだった。
明るくて、時間もあるのなら別に構わないのだが、
暗い中、あまり時間がないのでは、少々リスキーである。

「チョリオさん、どうします?硫黄岳、行きます?」ふるぽんがテント越しに声を掛けてきた。
「…やめとこ。明るくなってどっか撮影に行こう」
「…そうですか…じゃ、ボク、またちょっと寝ますね…」
中山展望台にでも行こうか、と地図を広げて眺める。
しかし、意に反して、私の目は硫黄岳のコースを見ていた。
(硫黄岳まで2時間10分か)勿論、無雪期の場合は、である。
(赤岩の頭までなら2時間弱、トレースが残っていればもうちょい早く登れるかも…)
「…ふるぽん」
「…なんですか?」
「やっぱ、硫黄岳、行ってみるか」
「チョリオさんが行くと言うのなら」
彼の声はちょっと嬉しそうだった。

出発は6時20分頃だった。
本当なら4時半くらいに出て、頂上で日の出を拝む予定だったので、ずいぶん遅い出発だ。
先程、起きている気配のあったShigeoさんのテントは、静かになっていた。
どうやらまた寝入ったらしい。
暗い中、ヘッドライトの灯りで進む。トレースは残っていた。
しばらく歩いていると徐々に明るくなってきた。
まだ陽は出ていないが、辺りの霧氷は見事である。

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赤岳が顔を出した。

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(ふるぽん写)

樹林の間から、時折赤岳や横岳、権現岳が見えた。
雲が紅に染まり、素晴らしい朝の光景だ。
しかし、残念ながら気が邪魔で、いい撮影ポイントがない。
「ゆっくり写真撮りましょう、ボク、基本的に写真小僧なんで。」とふるぽん。
私は言葉に甘えて所々で足を止めて写真を撮った。
実を言うと、結構疲れていて休みたかったのである…

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横岳稜線に雪煙が舞っている。

行く手に目指す硫黄岳が見えた。
(おお…)
ずいぶん派手に雪煙が上がっている。
(えらい風のようやな)
風が強いのは分かっていることである。が、それにしても、ずいぶんハデに吹いているようだ。

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派手に雪煙の舞う硫黄岳。

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「さー!行きましょー!!」「え…?う、うん」

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森林限界を超え、展望が開けた。
「おお〜!ぜっけー!!」
ここぞと写真を撮る二人。私のカメラは早くもバッテリーが切れてしまった。

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横岳。

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赤岳。

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赤岩の頭直下、私が写真を撮っている間に雪庇を崩して道を作ってくれていた。
稜線に出た。
風が強い。が、思ったほどではなかった。
目前に硫黄岳が見える。
頂上直下はちょっと岩場もある。
「チョリオさん…」
「ん、まあ、行けるとこまで行ってみよ」
我々は頂上に向かって歩き始めた。

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カッチョイイぞ、ふるぽんクン!

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もう一丁!

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さらに雪庇を崩す雄姿!

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稜線に出た。アンダー気味にして雪の質感を出してみた。

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ちょうど太陽が顔を出した。

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稜線にはシュカブラができていた。

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頂上まであと少し。

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頂上直下の岩場。

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(ふるぽん写)

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着いた!!(ふるぽん写)

ひょっとしたら頂上まで登れないかもしれない、と思っていたが、割と楽に登って来られた。
風は強いが、登頂した喜びと見渡す限りの大展望に我々は有頂天だった。
ちょうど夏沢峠から登ってきたパーティーがいて、写真を撮ってもらう。
ただし、残念ながら写っていなかったが…

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これは頂上直下で写しておいた記念撮影。

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(ふるぽん写)

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オッサンの私を置いてけぼりにしてサッサと下りてしまうふるぽん。

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同上。

赤岩の頭直下の、風の弱いところまで下りてきた。
ここまで来れば一安心。ふるぽんにテルモスのお湯をもらい、タバコを一服。
そこからは綺麗な霧氷を見ながらの、楽な下りだった。

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しばらく霧氷の写真が続きます。

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「最高ッス〜!」

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赤岳鉱泉に下りてきた。

テン場に戻ると、すでにShigeoさんとChikaさんは出発準備を済ませていた。
どうやらずいぶん待たせてしまったらしい…すんません…
美濃戸山荘まで先に行ってるから、ゆっくり下りといでや、とおっしゃって二人は先に出発した。
美濃戸山荘で合流し、Shigeoさんの車に乗せてもらって美濃戸口へ。
私の車は美濃戸口に停めてある。いやあ、来た時と比べるとずいぶん楽だ。当たり前だが…

もみの湯に立ち寄り、お湯に浸かると魂が抜け出しそうなくらい気持ちいい。
(こりゃぁ、ええわ…寝てしまいそう…)忘れていたが、私はきっと寝不足だった。
温泉の後は昼食を食べに行った。Shigeoさんは特上のうな重を注文。
シブるChikaさんに「還暦祝いや、ええやろ!」と。
Chikaさんは「居酒屋みたいな注文していい?」と小皿をいくつか注文していた。
私の席だけやたら日当たりが良く、ポカポカしてますます眠くなってきた。
(はぁ〜ええなぁ、こんな時間がもっと続けばええのに…)
しかし。お店を出たら私は独り。3人に別れを告げ、ボケた頭に渇を入れ、窓を全開にして大阪へと向かった。

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Shigeoさんと“特上”うな重。

そういえば。ふるぽんとはクライミングジムに行ったり、山岳会の例会で一緒だったことはあったが、
ちゃんと山に登ったのは初めてだった。硫黄岳、楽しかった。ありがとう。
ShigeoさんとChikaさんには…少々申し訳なかったです(私は十分楽しかったですけど…)
あんな天気になってしまって…ついでに9日に八ヶ岳にいた皆さんにも謝っておこう、

雨男でゴメン!!

2011年1月13日 (木)

八ヶ岳(赤岳・硫黄岳)〈1〉2011年1月9日〜10日

ね・眠れねぇ…
1月7日、私は自宅の布団の中で眠れない夜を過ごしていた。
前日の夜、突然決まった週末の八ヶ岳登山。
それを思うとワクワクして眠れないのだ。まるで遠足前夜の小学生である。

長かった年末年始の過酷な労働。
それもようやく落ち着き始め、週末は毎年恒例の年始の挨拶に行くはずだった。
しかし6日晩に嫁さんの実家からその日は都合が悪いと電話が入った。
もう一日の休みはムスコを連れて金剛山、と考えていたが、ムスコもお泊まりで遊びに行くとのこと。

降って湧いたような2日間の休み。
私はすぐに山岳会の山友にメールを送ってみた。
するとShigeoさん、Chikaさん、ふるぽんが八ヶ岳へ行く、と。
早速便乗させてもらうことに。ただし三人は7日晩出発、私は1日遅れて8日晩の出発である。

睡眠不足ながらも、仕事が終われば八ヶ岳、と思えばテンションも上がる。
私はすごい勢いで仕事を終わらせ、帰宅後すぐに車で八ヶ岳へ向かった。
23時、美濃戸口到着。思ったよりずいぶん早く着いてしまった。
(とりあえず仮眠するか)
前日はあまり眠れなかったし、車中で少し眠って出発しようと考えた。

ね・眠れねぇ…
外は満天の星空だった。そしてすぐそこには雪を纏った八ヶ岳。
それを思うと目が冴えてしょうがない。
(これは眠れそうもない…)
私は仮眠を諦めて、出発準備をした。1時30分、出発。

私が初めて八ヶ岳を訪れたのが2007年2月。今から4年前である。
ちなみにその時の山行記録が、コレ。
http://cholio.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/200721012-ea85.html
久しぶりに読んでみるとずいぶん若々しい。今回2度目の八ヶ岳である。

2時半過ぎ、赤岳山荘に到着。ベンチがあったので腰を下ろして休憩。
そういえば前来た時もここで休んだ。前回は別になんとも思わなかったが、今回はずいぶん遠く感じられた。
しかしこの先まだ2時間以上歩かないといけない。いくぶん、げっそり。

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赤岳山荘にて。

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気温、−10度。

さらに1時間ほど車道を歩き、堰堤広場に着いた。
しんどい。星の撮影がてら休憩しよう。コーヒーを沸かして体を温めよう。
星を見ながらカメラをセットする。しかし下の方の星が見えない。
なんでだ?
コンタクトレンズの具合が悪いのかと思ったが違った。ガスで見えないのである。
(ありゃあ。山の方はガスやなぁ。そういや天気予報で朝方少し曇る言うてたっけ)
あまり気にせず出発。5時半に赤岳鉱泉に着いた。

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赤岳鉱泉到着。美濃戸口から4時間もかかった。

さて、と。
とりあえず先行している3人のテントを見つけなければ。
しかし辺りはテントだらけ。一応電話を掛けてみるが、でない。(そりゃそうか)
30分ほど彷徨い、ようやく見つけた。
雪に刺さっているピッケルに貼られた「KoDaC」のロゴ。
テントの中で起きている様子なので、声を掛けるとShigeoさんが顔を出し、
「おお?チョリオくんか?」と答えてくれた。
合流できた。はあ、と安堵の息をついた。

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Shigeoさん・Chikaさんテントとふるぽんのテントの間に張らせてもらった。

テントを設置し、しばらく休んで7時半。赤岳目指して出発。
だが、みんなあんまり元気がない。天気があまりよくないからだ。
「チョリオが来てから天気が悪くなった…」
「昨日はあんなに天気が良かったのに…」
「天気予報は晴れだったハズだが…」
…なんということだ!まるで私が悪天を引き連れてやってきたとでも…!
たぶん、そう。わっはっは。ごめん、だってオレ、雨男やもん。

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小屋の前はすごい人混み。

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Shigeoさん。

8時過ぎ、行者小屋に到着。しばし休憩。
天気は依然、よくない。文三郎尾根を登る予定だったが、
小屋が近く、風を防げる樹林帯の多い地蔵尾根を選択。

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元気なふるぽん。

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樹林帯を行く。

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ハア、ハア、ボク、もうダメです…(ふるぽん)チョリオくん、それ、ウソやで(Shigeoさん)

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バレたか。さすがはパートナー、お見通しだ。

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ちょい難所。

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晴れていれば霧氷のきれいな所なんだがなぁ…

森林限界を越え、道は厳しくなる。風も強く、気を抜けない。
(こっからはペースを落として…)と思っていたら、大渋滞。否応なしにペースは落ちた。

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渋滞しとるで〜!

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止まっている時間の方が長いほどの混雑ぶり。おかげでゆっくり撮影できる。

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9時40分、地蔵の頭・稜線に到着。ブラックジャックみたいなっとるな。

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特撮ヒーローみたいに見えなくもない。

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燃えたよ…燃え尽きた…真っ白にな…(ジョーーー!!)はい、天望荘到着。

赤岳天望荘に着き、当然のように休憩。
コーヒーを飲み、タバコを吸い、菓子を食べる。
外の天候がウソのように、まったりとした時間が流れる。
天候はますます悪化しているようで、来た時よりも風が強くなっている。
私は一応、Shigeoさんに訊いてみた。「頂上、どうします?」
Shigeoさんはニコッと笑って、小さく頭を振る。こういう時のShigeoさんはとってもカワイイ。

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まったりタイム。

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小屋内で記念撮影(軟弱)

1時間以上小屋で過ごし、11時過ぎにようやく出発。

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やっぱり元気なふるぽん。

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下りも混雑。

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Chikaさん。

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樹林帯に入った所でシリセード。

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よっしゃ!これから先はラッセルで下りるぞ!
Shigeoさん、踏み跡歩いてもラッセルならへんやないですか…?

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コケるChikaさん。

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Shigeoさ〜ん!嫁さんコケてますよ〜!
ラッセルの3人を尻目にどんどん先行するShigeoさん。

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目にツララができました。

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ラッセルトレーニングの次は滑落停止訓練を行う!
…Shigeoさん、ラッセルしてなかったやないですか…

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こうするんじゃ〜!(Shigeoさん、結構上手いです)

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よ〜し、ボクも!(ふるぽん)

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ダメだ!足が着いてる!

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よ〜し、私も!(Chikaさん)

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いやぁん♡

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どれ、私も…(Chikaさん写)

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アカンわ…(チョリオ)

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こうッスか!?(ふるぽん)

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どう!?(Chikaさん)

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アカンわ…(チョリオ)

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Chikaさんの荒技、仰向け後方落ち!

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すごかったッス!!

厳しい雪上訓練を終え(どうも途中から単なる雪遊びになっていたような気もするが)テン場へと戻る。
「チョリオさん、時間あるしアレ、どうッスか?」
ふるぽんの指さす方には人工氷壁、アイスキャンディー。
「おお、いいな。やってみっか!…その前にメシな」
徹夜明けで朝から山に登り、ほとんど何も食ってない。私は猛烈に腹が減っていた。

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赤岳鉱泉小屋でマレーシアカレーを食す。ずいぶん待たされたが美味かった。

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アイスキャンディーとふるぽん。後ろの方は知り合った男性(ベテラン)

 社交的なふるぽん、さっそく見知らぬ男女と仲良しに。一緒にさせていただくことになった。
二人ともアイスクライミング用のアイスバイルを持ち、本格的だ。
一方、こちらの二人はShigeoさん、チカさんにピッケルを借りての挑戦。
ふるぽんは先週ジョウゴ沢とかいうとこでアイスクライミングデビューしているが、私は全くの初心者である。

まず、ベテランチームの女性が登る。男性がビレイ。素人チームは見学。
実際に見てみると、思ったより大変そうだ。ベテラン男性がビレイしながらアドバイスを送る。
女性はかなりの苦戦を強いられながらもなんとか登りきった。
お次はベテラン男性。同じルートを留まることなく、スムースに登ってしまった。

出番だ!ふるぽん!
ロープを受け取り、私がビレイ、ふるぽんが挑戦。
(頼むぞ…!ふるぽん。素人チームの意地を見せてやろうではないか!)
しかし彼は少し登ったところでアッサリ「すんません、下ります」
(な…何ィ?)

(連敗はできぬ…)
得も言われぬプレッシャーが私を襲った。
(しかしやらねばならぬ…)
私は見よう見まねで右手に握っているアックスで氷を打った。
うまく刺さると力を入れても抜けない。
(なるほど…!)
次は左手。次に右足、左足。
ピッケルは刺さるがアイゼンの前爪は蹴りこんでも刺さらない。
それもそのはず、私は前爪は研いだことがなく、まん丸に摩耗している。
足の方は適当な所で乗せていくしかない。必然的に腕の方に力が入る。
しばらく攀って、私は失敗に気付いた。左手にShigeoさんのピッケルを持っていたのである。
右手にはChikaさんのピッケル、当然、Shigeoさんの方が長く、重い。
短い方が狙いがつけやすく、長くて重ければ、狙った所にいってくれないのである。
途中から左手に握ったShigeoさんのピッケルがなかなか思い通りに動かせず、かなり苦労した。
それでも、なんとか登りきり、素人チームの意地を見せることができた。

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ベテラン男性のアイスバイルを拝借してご満悦のふるぽん。2本目はコレを使って見事成功。

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私も2本目。左手のピッケルはShigeoさんのから自分の軽いピッケルに持ち替えた。

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よっこらせ、っと…
「チョリオさ〜ん、ロープ引っかかってるんで直してくださ〜い」「お前、そんなこと言われてもな…」

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よっ…と。これでええやろ?

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こりゃ、なかなか楽しいな。

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「チョリオさ〜ん、その辺でいいですよ〜」

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そんなこと言わんともう少し…

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よっしゃ!

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ベテラン男性の華麗な攀り。

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氷に描かれた赤い印はルートだった。私は何も知らずに無視して攀っていた。

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記念撮影。(ふるぽん写)

3本目は間を開けずに登った。が、左腕に力が入らず、回復しないので敢えなく敗退。
折角アイスバイルを借りての挑戦だったのにもったいないことをした。
アイスクライミングを楽しんだ後、ベテランチームと別れてテントに戻った。
ちょうどShigeoさん・Chikaさんのテントで夕食の準備が整い、お邪魔させてもらった。

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ビーフシチュー、激ウマ。

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Shigeoさんは、この日が誕生日!お祝いの紅白饅頭。

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おい、足ジャマやな…

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かなりアツアツでした。

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熱く語っている最中の私。

宴は21時過ぎまで行われた。楽しい夜だった。
寝るのが惜しかったが、さすがに私も眠い。かなり眠い。
外に出ると雪だった。明日朝、もし晴れればふるぽんと硫黄岳往復しようと約束したが、
こりゃどうもダメかな…トイレを済ませて自分のテントに戻り、またたく間に眠りに就いた。

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テントの外は雪だった。

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便所の窓にできた氷の模様。

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結構積もっている。

===続く===

2011年1月 5日 (水)

大峰1518ピーク〜天使の舞う処 2010年12月23日

青空に映える霧氷が見たい。
昨シーズンは5連敗。
11月末の大台ヶ原、12月の雨乞岳は共に天気は良かったのだが、暖かすぎて霧氷はなかった。
で、今シーズンも既に2連敗、である。

今年最後の登山は大峰の1518ピークに行くことにした。
夜に登って、ここで朝陽を迎える計画だ。
メンバーは越路さん、ヨッシーさん、ウッチーさん、私の4人。
坪内林道を使えば、かなり上まで車で上れるらしい。

ただ、坪内林道は積雪があるとかなりキビしい道らしい。
(車で上られない場合は引き返して川合から登るか…)と考えていたら、
登山前日にヨッシーさんが有力情報を知らせてくれた。
前の日に同じルートを上った人がいて、林道に雪はなく、車で楽々上れたらしい。
そのかわり、登山道にも雪はなく、雪山ではなかった、と。
…霧氷はアカンな…3連敗濃厚。

12月22日の夜、私の車で出発。
ヨッシーさんが私の誕生日(はだいぶ過ぎているが)のお祝いでロールケーキを持ってきて下さった。

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ロールケーキいうても、ずいぶんゴージャスでボリュームたっぷりだった。

不安だった坪内林道も情報通り雪はなく、問題なく上まで上れた。
準備を済ませて、出発!
23時半に出て1時間ほど歩き、0時半に栃尾辻の避難小屋に着いた。
いつもの単独夜間登山とは違い、賑やかだった。

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すごいガスだった。

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小屋の中にテントを設置。

テントを張り終え、宴会開始。
時折外に出てみてもガスが晴れる様子はない。
それどころか小雪まで舞っている。
やっぱ、霧氷はダメかなぁ…

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宴会中。越路さんと。

「明朝の起床は5時30分。6時までに準備を整え、7時までにP1518に行く。
ウッチーくん、アラームをセットしておきたまえ。」
私はひょっとしたら、という期待を持って皆にそう言っておいた。
宴会は2時半まで続き、私が起きたのは7時過ぎだった。ヒドい奴がいたもんだ。

私以外の3人は既に起きており、私だけが大幅に寝坊したようだ。
ウッチーさんには「蹴飛ばしてもいいから起こしてくれ」と言っていたが、
天候が悪く、どうせ朝陽はダメだろうから、と親切にも寝かせておいてくれたようだ。
ほんま、スンマセン…

外に出てみると、ガス。真っ白。
夜中に雪が降ったようで、薄く積もっている。
テントなどの荷物は小屋に置いておき、準備を済ませて、7時半、出発。

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栃尾辻避難小屋前。

1518ピークで朝陽がダメになった今、実はどこに行くか、どこまで登るのかは決めていない。
天候とメンバーのテンションで決めようと思っていた。
「皆さん、どこまで行きましょう?」
「せやなあ、とりあえず狼平までは行きませんか?」
「そうですね、狼平まで行ったら、そこで休憩してその後のこと考えましょう」
こんな案配で狼平を目指すことにした。

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薄く雪が積もっている。

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ガスの森も悪くない。私は好きだ。

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越路さん、カッコイイ。

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ウッチーさんとヨッシーさん。

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しばらく登っていると樹に霧氷が付き始めた。
しかし、ガスが晴れる様子はない。
(これで青空だったらなぁ…)
実はこの日、奈良県、近畿全般的に天気予報は晴れだった。
だが、予報レーダーではなぜか奈良の山間部のみ、ずっと曇りなのである。
もはや雨男に対する嫌がらせである。
いやいや、吹雪にならないだけでもありがとうございます、と言っておこう。

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フィルムカメラで撮影。

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霧氷が見事な所に出た。
早速めいめい、撮影を始める。
私も負けじと(というより一番熱心)撮影していると、
「コロやな…」と聞こえてくる。
(コロ…ってなんやったっけ?)
霧氷を見て思いだした。ああ、なるほど、コロやな。

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コロとは鯨の肉。この霧氷がコロに似ている。と言っても40歳以下の人には分からないかもしれない。
私が小学生の頃、鯨肉は中4日くらいで出てくる食卓のエースだった。

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「やっぱコロやなぁ」年がバレますよ、お二方。

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注:自分撮り。

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静謐な感じを、フィルムでじっくり撮る。以下5枚、フィルムにて。

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キノコ?

頂仙岳を巻き、高崎横手に着いたのが10時10分。下って狼平到着が10時半だった。

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狼平小屋到着。

小屋に着いて、もちろん大休止。
持ってきた食料を出してみんなで食べる。
温かいチキンラーメンがなんといっても美味かった。

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「さて、これからどうしましょ?」
「どうしましょうかねぇ」
「弥山まで登ってみます?」
「でも展望ないやろうしねぇ」
「じゃあ、のんびり戻りましょうか」
「そうですね、時間あるから来る時登らなかった1518ピーク、寄りましょう」
そんな感じでここから引き返すことにした。

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小屋前にて記念撮影。

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歩いていると、時折、空が明るくなる時がある。
これは何度も経験している、空は晴れてきているのである。
明るくなるのは太陽が雲から出るからである。
だが、山はガスで覆われているのでそれが見えない。ただ、明るくなるのは分かる。
太陽が出ると気温が上がる。ガスが晴れるかもしれない…

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“コロ”のある、霧氷のきれいな所に戻ってきた。

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何度か空が明るくなり、ガスが動いているのが見える。
そのうち、「あ、青空!」少し青空が覗いた。
と思うと、みるみるガスは晴れてしまった。

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「青空やっ!」

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青空が出たが、歩いている所はちょうど霧氷がない所だった。
(ああ、せっかく晴れたのに…さっきの所まで戻ろうかな…)
と考えたが、もう少しで1518ピークへの分岐である。あそこに登れば…!
この先、実は他のメンバーとあまり話しをしていない。
早い話が他人はほったらかしにして、我先にピークへと急いだのである。

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久しぶりに見られました。青空に霧氷。

やはり1518ピーク辺りには霧氷が付いていた。
私はいち早く登って夢中で撮影し、一番最後まで残っていた。

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大日山と稲村ヶ岳。

まったく山の神様も味なことをして下さる。
最後になってこんないい光景を見せてくれるとは。
もちろん、私だけでなく、他のメンバーも感動しきりのようで、
ヨッシーさんは「ほんとにここは、天使の舞うところやね」と言った。
(天使の舞う?)「ヨッシーさん、大丈夫ッスか?」
私は感動しすぎで、ヨッシーさんの頭が少しヘンになったのかと思ったのだ。
「なに言うてんの、チョリオさん、ほら、あの人のブログ…」
ああ、思い出した。そのブログなら私も見たことがある。
(天使の舞う処か…うまいこと言うな)

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ここでも記念撮影、1518ピークにて。

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1518ピークを後にする。

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ヨッシーさん、後ろで“欽ちゃん走り”みたいなってますけど?大丈夫ッスか?

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栃尾辻まで戻ってきました。

避難小屋に置いておいた荷物を担ぐ。
これまで身軽だった分重く感じるが、それでもこの先は陽光の中でのハイキング。
夜間、ガスの中を登ってきた時とはえらい違いである。

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車まで戻ってきた。林道はうまい具合に雪がない。

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けっこう遅くなった。八割方私の撮影のせい。

15時半、車に戻ってきて、ヨッシーさんとウッチーさんがすぐに湯を沸かしてくれた。
運転前にコーヒーを飲んで、しばし休憩。
細い林道の下り運転は結構緊張するので、これはありがたかった。
林道を下りて天の川温泉に寄り、高速に乗る前にラーメン屋で夕食を食べて帰宅した。

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これを書いているのは1月5日である。この山行から2週間経ってしまった。
毎年のことであるが、12月23日は最後の休みで、その先私は繁忙期に入る。
年末年始は休みがずっとなく、かなり大変だ。
しかしツライ時でも、この時のきれいな霧氷を思い浮かべて、繁忙期を乗り切ることができた。
越路さん、ヨッシーさん、ウッチーさん、遅くなってしまいましたが、
私のわがままにお付き合いいただき、ありがとうございました。


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