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2011年1月 5日 (水)

大峰1518ピーク〜天使の舞う処 2010年12月23日

青空に映える霧氷が見たい。
昨シーズンは5連敗。
11月末の大台ヶ原、12月の雨乞岳は共に天気は良かったのだが、暖かすぎて霧氷はなかった。
で、今シーズンも既に2連敗、である。

今年最後の登山は大峰の1518ピークに行くことにした。
夜に登って、ここで朝陽を迎える計画だ。
メンバーは越路さん、ヨッシーさん、ウッチーさん、私の4人。
坪内林道を使えば、かなり上まで車で上れるらしい。

ただ、坪内林道は積雪があるとかなりキビしい道らしい。
(車で上られない場合は引き返して川合から登るか…)と考えていたら、
登山前日にヨッシーさんが有力情報を知らせてくれた。
前の日に同じルートを上った人がいて、林道に雪はなく、車で楽々上れたらしい。
そのかわり、登山道にも雪はなく、雪山ではなかった、と。
…霧氷はアカンな…3連敗濃厚。

12月22日の夜、私の車で出発。
ヨッシーさんが私の誕生日(はだいぶ過ぎているが)のお祝いでロールケーキを持ってきて下さった。

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ロールケーキいうても、ずいぶんゴージャスでボリュームたっぷりだった。

不安だった坪内林道も情報通り雪はなく、問題なく上まで上れた。
準備を済ませて、出発!
23時半に出て1時間ほど歩き、0時半に栃尾辻の避難小屋に着いた。
いつもの単独夜間登山とは違い、賑やかだった。

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すごいガスだった。

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小屋の中にテントを設置。

テントを張り終え、宴会開始。
時折外に出てみてもガスが晴れる様子はない。
それどころか小雪まで舞っている。
やっぱ、霧氷はダメかなぁ…

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宴会中。越路さんと。

「明朝の起床は5時30分。6時までに準備を整え、7時までにP1518に行く。
ウッチーくん、アラームをセットしておきたまえ。」
私はひょっとしたら、という期待を持って皆にそう言っておいた。
宴会は2時半まで続き、私が起きたのは7時過ぎだった。ヒドい奴がいたもんだ。

私以外の3人は既に起きており、私だけが大幅に寝坊したようだ。
ウッチーさんには「蹴飛ばしてもいいから起こしてくれ」と言っていたが、
天候が悪く、どうせ朝陽はダメだろうから、と親切にも寝かせておいてくれたようだ。
ほんま、スンマセン…

外に出てみると、ガス。真っ白。
夜中に雪が降ったようで、薄く積もっている。
テントなどの荷物は小屋に置いておき、準備を済ませて、7時半、出発。

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栃尾辻避難小屋前。

1518ピークで朝陽がダメになった今、実はどこに行くか、どこまで登るのかは決めていない。
天候とメンバーのテンションで決めようと思っていた。
「皆さん、どこまで行きましょう?」
「せやなあ、とりあえず狼平までは行きませんか?」
「そうですね、狼平まで行ったら、そこで休憩してその後のこと考えましょう」
こんな案配で狼平を目指すことにした。

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薄く雪が積もっている。

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ガスの森も悪くない。私は好きだ。

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越路さん、カッコイイ。

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ウッチーさんとヨッシーさん。

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しばらく登っていると樹に霧氷が付き始めた。
しかし、ガスが晴れる様子はない。
(これで青空だったらなぁ…)
実はこの日、奈良県、近畿全般的に天気予報は晴れだった。
だが、予報レーダーではなぜか奈良の山間部のみ、ずっと曇りなのである。
もはや雨男に対する嫌がらせである。
いやいや、吹雪にならないだけでもありがとうございます、と言っておこう。

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フィルムカメラで撮影。

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霧氷が見事な所に出た。
早速めいめい、撮影を始める。
私も負けじと(というより一番熱心)撮影していると、
「コロやな…」と聞こえてくる。
(コロ…ってなんやったっけ?)
霧氷を見て思いだした。ああ、なるほど、コロやな。

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コロとは鯨の肉。この霧氷がコロに似ている。と言っても40歳以下の人には分からないかもしれない。
私が小学生の頃、鯨肉は中4日くらいで出てくる食卓のエースだった。

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「やっぱコロやなぁ」年がバレますよ、お二方。

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注:自分撮り。

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静謐な感じを、フィルムでじっくり撮る。以下5枚、フィルムにて。

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キノコ?

頂仙岳を巻き、高崎横手に着いたのが10時10分。下って狼平到着が10時半だった。

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狼平小屋到着。

小屋に着いて、もちろん大休止。
持ってきた食料を出してみんなで食べる。
温かいチキンラーメンがなんといっても美味かった。

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「さて、これからどうしましょ?」
「どうしましょうかねぇ」
「弥山まで登ってみます?」
「でも展望ないやろうしねぇ」
「じゃあ、のんびり戻りましょうか」
「そうですね、時間あるから来る時登らなかった1518ピーク、寄りましょう」
そんな感じでここから引き返すことにした。

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小屋前にて記念撮影。

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歩いていると、時折、空が明るくなる時がある。
これは何度も経験している、空は晴れてきているのである。
明るくなるのは太陽が雲から出るからである。
だが、山はガスで覆われているのでそれが見えない。ただ、明るくなるのは分かる。
太陽が出ると気温が上がる。ガスが晴れるかもしれない…

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“コロ”のある、霧氷のきれいな所に戻ってきた。

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何度か空が明るくなり、ガスが動いているのが見える。
そのうち、「あ、青空!」少し青空が覗いた。
と思うと、みるみるガスは晴れてしまった。

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「青空やっ!」

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青空が出たが、歩いている所はちょうど霧氷がない所だった。
(ああ、せっかく晴れたのに…さっきの所まで戻ろうかな…)
と考えたが、もう少しで1518ピークへの分岐である。あそこに登れば…!
この先、実は他のメンバーとあまり話しをしていない。
早い話が他人はほったらかしにして、我先にピークへと急いだのである。

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久しぶりに見られました。青空に霧氷。

やはり1518ピーク辺りには霧氷が付いていた。
私はいち早く登って夢中で撮影し、一番最後まで残っていた。

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大日山と稲村ヶ岳。

まったく山の神様も味なことをして下さる。
最後になってこんないい光景を見せてくれるとは。
もちろん、私だけでなく、他のメンバーも感動しきりのようで、
ヨッシーさんは「ほんとにここは、天使の舞うところやね」と言った。
(天使の舞う?)「ヨッシーさん、大丈夫ッスか?」
私は感動しすぎで、ヨッシーさんの頭が少しヘンになったのかと思ったのだ。
「なに言うてんの、チョリオさん、ほら、あの人のブログ…」
ああ、思い出した。そのブログなら私も見たことがある。
(天使の舞う処か…うまいこと言うな)

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ここでも記念撮影、1518ピークにて。

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1518ピークを後にする。

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ヨッシーさん、後ろで“欽ちゃん走り”みたいなってますけど?大丈夫ッスか?

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栃尾辻まで戻ってきました。

避難小屋に置いておいた荷物を担ぐ。
これまで身軽だった分重く感じるが、それでもこの先は陽光の中でのハイキング。
夜間、ガスの中を登ってきた時とはえらい違いである。

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車まで戻ってきた。林道はうまい具合に雪がない。

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けっこう遅くなった。八割方私の撮影のせい。

15時半、車に戻ってきて、ヨッシーさんとウッチーさんがすぐに湯を沸かしてくれた。
運転前にコーヒーを飲んで、しばし休憩。
細い林道の下り運転は結構緊張するので、これはありがたかった。
林道を下りて天の川温泉に寄り、高速に乗る前にラーメン屋で夕食を食べて帰宅した。

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これを書いているのは1月5日である。この山行から2週間経ってしまった。
毎年のことであるが、12月23日は最後の休みで、その先私は繁忙期に入る。
年末年始は休みがずっとなく、かなり大変だ。
しかしツライ時でも、この時のきれいな霧氷を思い浮かべて、繁忙期を乗り切ることができた。
越路さん、ヨッシーさん、ウッチーさん、遅くなってしまいましたが、
私のわがままにお付き合いいただき、ありがとうございました。


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コメント

やつと開放されましたか?
何時見ても素晴らしい風景写真で

また誘って下さい( ^ω^ )

長いお仕事、おつかれさまでした(^^)
kosiziさんと同じく、いつまでも付き合いますので
また誘ってください!
とっても楽しかったです(^^♪

kosiziさん、コメントありがとうございます!
>やつと開放されましたか?

いえ、あと少し…

>何時見ても素晴らしい風景写真で

ありがとうございます。
でもいつも言っているように、私の写真の腕はたいしたものではないんですよ。
山の神サンが見せてくれる光景をどこまでとらえられるか…これが難しいですよね。

>また誘って下さい( ^ω^ )

ええ、また行きましょう!

yossiさん、コメントありがとうございます!

ネタに使わせていただきました。わはは、すいません。

>また誘ってください!

こちらこそよろしくです。

>とっても楽しかったです(^^♪

はい、とてもいい山行でした。
おかげさんで激務にも耐えられましたよ。

 今日からは、チョリオさんの写真を瞼に焼き付けて、再びウットリ

 ありがとうございました
 また、機会がありましたら、よろしくお願いします~(≧∇≦)
  
 
 
 

うっちぃさん、コメントありがとうございました!

>また、機会がありましたら、よろしくお願いします~

こちらこそ、よろしくお願いします〜

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