« 高ボッチ高原 10年8月21日 | トップページ | 北部台高でテント泊 10年9月19日〜20日 »

2010年9月 7日 (火)

前鬼川 10年8月24日

 7月末に囲炉裏のオフで前鬼川に行ってからというもの、私はなんとかあの素晴らしい光景をフィルムカメラで撮影したいと考えていた。(いっそ独りで行ってしまおうか…)とも、実は考えていたのだが、沢が危ないのはバカな私でも分かる。その危険度、怪我をする確率は恐らく雪山や夏の岩稜以上だと思う。そうして悶々としている時にちょうど同じ囲炉裏仲間のじゅんさんが、お声を掛けて下さった。なんとラッキー!じゅんさんの気が変わらないうちに日程を決めてしまった。

 そうして8月23日、夜9時に天王寺で待ち合わせ、前鬼川の駐車場に0時頃到着した。少し話しをした後、私は車内、じゅんさんは私の抱きつき癖を見通したのか、外にマットを敷いて就寝。24日4時30分起床。まだ暗かったが、朝食・準備を済ませて5時40分、出発。この頃には十分、明るくなっていた。

R1021692100824
出発!

 前回は大人数だったが、今回は二人だけ、進むスピードも早い。出発して半時間後の6時15分には最初の二段10m滝に到着した。相変わらず、水の色が素晴らしい。今回は「じっくりと写真撮影しよう」と二人で言い合っていたおり、もちろん、ここで撮影開始。

R1021702100824
じゅんさん。

Photo_2
私。すでに夢中。(じゅんさん写)

01933505b
二段10m滝。

01933503b
〈クリックすると拡大します。〉

R1021724100824
このコバルトブルーがたまらない。

01933507b

R1021728100824
二段10m滝をバックに記念撮影。もちろん、いつものノーファインダー。相変わらず上手いなあ、オレ。

01933514b
水の景色もいいけど、森もいい。ちっとも前に進まない…〈クリックすると拡大します。〉

R1021733100824

01933518

 7時30分頃、早くも今回の目玉とも言える光景に出くわした。陽が昇って気温が上昇し、冷たい水との温度差で川霧が発生したのである。

01933529b
辺りをガスが取り巻き、幻想的な光景に…

R1021740100824

02933305b
霧に陽が差す…

02933310b
なんとも神々しい光景。

R1021743100824
じゅんさんも実に神々しい。

 素晴らしい光景に出会え、私は一気に有頂天。さあ、じゅんさん、どんどん行きましょー!と遡行を始めるも、ものの5分もしないうちに箱状廊下に到着。じゅんさん、すいません…また撮影、ええっスか…?

02933321b
箱状廊下。

02933322b

 箱状廊下から湧き水帯を過ぎると、霧がなくなった。おそらく湧き水より上流は水温が高いからだろう。水に浸かっているとはっきりぬるくなるのが分かった。そして水の色も青から緑へ。前鬼川は一粒で二度おいしい。

02933326
8時40分、垢離取場に到着。

02933332b

 8時55分、前回のオフで昼食を摂った場所に到着。この先は私は初めて。じゅんさんは以前行ったことがあるそうだ。

Photo_3
まだまだ絶景が続く。(じゅんさん写)

02933335

03933109b

R1021786100824

03933114b
なにやらいかつい難所チックな場所に到着。

R1021798100824
ここでバンダナショット。

03933115b
もちろん、撮影休止。

03933121b

03933119b

R1021794100824
今回、ヒキガエルがすごく多かった。

R1021801100824
ルートを探るじゅんさん。

 10時55分、標高約800m地点に到着。ここまで数々の絶景を見せてくれていた沢も伏流になり、辺りは岩がゴツゴツの景観が広がっている。ここで行動食を摂りながら、二人でこれから先のことを話し合う。私はてっきり沢をそのまま戻るのかと思い、下りのことを考えてケルンをたてたり、木の枝を置いて目印にしたりしていた。これは帰りはロープ大活躍やなあ、と思っていたが、じゅんさんは南の支流から南西に延びる尾根に上がり、登山道に登り着くルートを提案。こちらの方が絶対安全なので、私ももちろん賛成。だが、私の持ってきた地形図にはそこまで載っていない。5万分の1の登山地図も持っていたが、これは大まか過ぎて使い物にならない。自分の浅はかさに反省である。

 支沢に沿ってトラバース気味に進む。かなりの急登。沢靴だし歩きにくい。先程までの涼しい沢とはうって変わって汗だくで高度を上げていく。標高1100mくらいから尾根になり、登りも緩やかになって歩きやすくなった。

R1021806100824
尾根を目指して急登を進む。

R1021815100824
途中にあった大きなブナ。

R1021826100824

R1021834100824

 そういえば、沢の途中で私の愛用のデジカメが故障。動作に問題はないものの、液晶画面が割れて2/3程が真っ黒に。撮影しにくいことこの上なし。(特にマクロ)

R1021835100824
緩やかな尾根に出た。

 尾根は緩やかに西に向かいながら、標高1230m辺りで奥駆道と交わった。13時12分。やれやれ。ここからは整備された歩きやすい道だ。登山道をどんどん下り、14時15分、標高900mの小中坊の林道出合に到着。このまま林道を下れば駐車場に着くが、なんだかもう少し、この二人での冒険を続けたかった私は垢離取場へ向かう道を提案。じゅんさんも賛同してくれた。

 わりと歩きやすい道を登って下りて15時20分、垢離取場に戻ってきた。そして沢沿いに進んで三重滝へは15時45分到着。ん?これが三重滝?なんとなく違和感を感じたが、もう時間がない。つーかクタクタだ。それでもここからは1時間もかからないだろう。

03933126b
湧き水。

R1021857100824
ヘビの子どもゲット。(即リリース)

 1時間もかからんやろ、と考えたのは大甘で、巻き道を行くか、沢を行くかとルートファインディングしながらの下りは結構時間がかかる。前回下った時も一応、自分でルートを選択しながら下りたつもりだったが、実際は主催者のpiccoloさん随分頼ったものだったということが、今回よく分かった。2段10m滝上流の渡渉地点で初めてロープを使用。なくても渡れただろうが、この時私は、なんとなくいやな感じがした。じゅんさんも気持ち悪いなあとおっしゃるので、ためらわずロープを出した。沢に限らず、山ではこういう“感”は大事だと思う。

 ようやく17時20分、駐車場に到着。三重滝から結局1時間半かかってしまった。行動時間、実に11時間40分の大冒険でした。

R1021867100824
駐車場に到着〜

 帰りの運転で、今回は雨も降らず、さすがは晴れ男じゅんさんやなあ、とか言っていると帳尻を合わすかのようにドシャ降りの夕立が降ってきた。さすがに私は雨男。帰りに温泉、と考えていたが、あいにく上北山温泉は定休日。杉の井ホテルの日帰り温泉は昼過ぎまでで、結局風呂には浸からずに帰宅した。

 単独以外の山行で今回ほどじっくり撮影できたのは久しぶりである。わがままに付き合っていただいたじゅんさんには感謝感激雨あられである。すごく楽しかったです。本当にありがとうございました。

R1121841
そしてお疲れさまでした。

R112184122


« 高ボッチ高原 10年8月21日 | トップページ | 北部台高でテント泊 10年9月19日〜20日 »

登山」カテゴリの記事

コメント

チョリオさん、こんにちは~♪

こちらこそ度々手を差しのべて頂き助かりました(o^-^o)
写真好きな2人だからこうしてゆっくり写せた沢ですね
一度こうした遡行をしたかったのですが機会に恵まれず・・ 

霧発生したところの河面の写真似たアングルで写してたんだ
それと垢離取場よりも上部の私がお勧めのところ
以前行った時よりも明るく雰囲気が違っていましたが
水面に瑠璃色を写し取るなんて上手く考えましたね

いろいろお世話になりありがとうございました
また機会あれば紅葉の時期に訪れたいですが如何でしょう?

ハードな行動だった様ですが
森の精、水の精、光の精にたっぷり遊んで頂きましたね。

お二人の笑顔素敵です。

じゅんさん、コメントありがとうございます!

>霧発生したところの河面の写真似たアングルで写してたんだ

ですよね。私もじゅんさんの写真を見て思いました。
川面の模様がいい感じでしたよね。
ただ、私はISO100のフィルムで暗いレンズだったので、
シャッタースピードが遅く、ブレているんです。
やはり開放値の明るいレンズを持っていけばよかった…

>水面に瑠璃色を写し取るなんて上手く考えましたね

いや、場所は別にどこでもよかったんですが、
ああいうのを撮ろうと最初から考えていたんです。
たまたまあの場所が明るく、シャッタースピードが稼げたので
写してみました。

>いろいろお世話になりありがとうございました

いやもう、こちらこそ。本当にお世話になりました。

>また機会あれば紅葉の時期に訪れたいですが如何でしょう?

行きましょう行きましょう!是非!

うねさん、コメントありがとうございます!

>ハードな行動だった様ですが
>森の精、水の精、光の精にたっぷり遊んで頂きましたね。

結構疲れましたが、私にはちょうどいい位の心地よい疲れでした。それに見事な景観で疲れも忘れるほどでしたよ!
本当に充実した1日でした。

コバルトブルーの素晴らしい清流ですね~。
山よりも沢にはまった感じですねで?
えぇ顔してます(v^ー゜)ヤッタネ!!

kosiziさん、毎度コメントありがとうございます。

>山よりも沢にはまった感じですね?

沢登り、以前から興味あったんですけどね。
やってみたら案の定楽しいですわ。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 高ボッチ高原 10年8月21日 | トップページ | 北部台高でテント泊 10年9月19日〜20日 »