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2010年5月31日 (月)

涸沢岳〜北穂高岳縦走(4) 10年5月21日〜23日

 北穂高小屋に着いて、すぐに中に入らず、しばらくテラスでくつろいでいた。太陽は隠れたままで少し肌寒かったが、我々は穂高縦走を成し遂げた達成感で、気分が高揚していた。ほんの数時間の出来事だったのだが、あそこはどうだった、どこはこうだったと語り合った。

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この一服。たまらんっス…

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二人ともズボンが破けた。オレ(左)のはコケた時のもの。

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チョッパーさんは景色にあまり関心がない。それでも、この北穂からの眺めには“ええなぁ”言うてた。

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やはり北穂からの槍は最高。

 ようやく小屋に入り、夕食。腹減った。いっぱい食うぞ!思ってたけど、食事中すごい睡魔に襲われた。もう食べても味が分からない…たぶん、慣れないウイスキーを飲んだせい。

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チョッパーさん。この小屋が気に入ったようだ。

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北穂の夕食。おいしかった。最初だけ…

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オレはネル…

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土曜だったが、泊まり客は少なかった。恐らく翌日の天気予報が悪いため。

 食後少し寝、19時頃目を覚ました。チョッパーさんとまた、語り合う。21時に消灯。天気も悪いので夜更かしせずに寝る。

■5月23日土曜日=3日目=

 朝、4時に目を覚ますが、窓の外が真っ白なのを確認し、また寝床へ。(吹雪かな…)と思ってウトウトしているとアラームが鳴る。5時起床。5時半、朝飯。外は雪とガスで真っ白。今日は下山するだけなんで、ゆっくりしよ、と思い再び寝床へ。一方チョッパーさんは着々と支度をしている。我々以外の客はみんな出発したようだ。実は二人とも、翌日の月曜日も休みである。予備日でもう一日休日を取ってある。それでオレはのんびりしているのだが…なんかチョッパーさんは出発したそう…しゃあない、小屋の兄ちゃんに怒られるまでゆっくりしようと思ってたけど、オレも出発準備をする。7時10分、出発。

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 外はやはり吹雪。冬の吹雪とは雲泥の差だが、それでも雪山はこうでなくては。まず、北穂山頂に登る。はて?下るルートが分からない。辺りは真っ白。ええと、めんどくさがらずに地図とコンパス、と。チョッパーさんが、こっちちゃうの?と。見てみると足跡がいっぱい下って行っている。方向も合ってる。コレですな。下り始めると先に小屋を出て行ったおじさん二人が往生している。(大丈夫かいな?)「大丈夫ですか〜?」と声を掛ける。うなずいているので先に進む。6人ほどのパーティーも苦戦中。(おっ、真ん中の人、コケた)ピッケル持ってるけど使ってへんな。はは。傾斜が緩くなったので、我々はシリセードで一気に下りる。あっという間に涸沢。ここでは雪でなく雨だった。

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やっぱ雪山はこうでなくてはねぇ。

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シリセードで下る。

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 ずぶ濡れになったので、涸沢小屋で大休止。映画「岳」の撮影関係者が数人、ロビーにいた。ここで、今回初めてコンロを出し、温かい飲み物を作って飲んだ。撮影関係者の一人はどうやら監督さんのようだ。今日から4日間天気が悪いので、撮影の段取りを電話片手に指示している。我々も少し、話をした。

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本谷橋手前。レンズが雨で滲んでソフトフォーカス気味。この先ずっとそう。

 小屋を出て、我々は雨の中を下った。下りだと腰と左足がさらに痛い。まあ、ゆっくり行けばええわ。チョッパーさんは下りでも早いなあ。本谷橋でアイゼンを外す。横尾。徳沢。時折写真を写す。オレは雨の上高地も好きだ。チョッパーさんはどうでもええらしい。明神辺りからは観光客が大勢いる。今日は日曜、アメニモマケズ、賑やかだ。しかし、どうしてみんなカッパを着ているのに傘をさしているのか?

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ショウジョウバカマ。

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ニリンソウの花畑を行くチョッパーさん。完全無視。

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明神岳が水墨画のようだった。

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サルにも会えた。

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河童橋到着。

 13時10分に河童橋に到着、13時30分発のバスで平湯温泉へ。温泉に浸かり、ラーメン店で遅い昼食を摂った。仲間の一休さんよりメール“ジャン、どうでした?”に2人で爆笑。ジャンダルムなんか行ってへんて。その一休さんを交えて3人で居酒屋へ行き、チョッパーさんは本格的にアルコールを摂取。もう彼の独壇場である。本調子のチョッパーさんは誰にも止められない。楽しいひとときはあっという間に過ぎ、オレのキラ星のような三日間は幕を閉じた。

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チョッパーさん、三日間ありがとうございました。

==DATE==
5月20日
2130大山崎で合流

5月21日
0200(?)平湯温泉・仮眠=0500起床・朝食・準備=0616出発=0630発バス〜0700上高地バスターミナル〜0746明神〜0827徳沢着0850発〜0934横尾着1000発〜1052本谷橋〜1251涸沢ヒュッテ(泊)

5月22日
0430起床・準備・朝食=0701出発〜0905穂高岳山荘着1008発〜1036涸沢岳着1051発〜1521北穂高岳(北峰)山頂着、北穂高山荘(泊)

5月23日
0500起床・朝食・準備=0714出発〜0747涸沢小屋着0831発〜0913本谷橋〜1017横尾着1047発〜1133徳沢〜1215明神1235発〜1315上高地バスターミナル

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コメント

イヤー、楽しい3日間でした。内容は7日分楽しめました。3日目の涸沢小屋で「岳」撮影隊と再開した時は、昨日遇ったとは思えないくらいの懐かしさを感じました。(笑)小栗旬さんも当然、この小屋の一室で待機との事、26日までの撮影予定が天候悪化により本日で下山を決めた様でスタッフがバタバタしておりました。暖を取りながら映画監督?と思われる方と1時間程団欒し下山を開始した。感じた事を一言、「GPSは必携です。」疲れた時、悪天候下でのGPSはマストアイテムです。読図講習で小さく折りたたんだ地図の使用方法を教わったが、僕レベルでの実践は不可でした。(当然か?)
それでも、北穂は気に入った。特に「滝谷」周辺は近い内に訪れるでしょう。(笑)
今回は、チョリオ君大変お世話になりました。また、完璧な作戦を立てた変態山行に出掛けましょう。

楽しい山行だったんですね。雨には遭わず好かったですね( ^ω^ )でも未だ沢山雪があるんですか?

チョッパーさん、まいど!
>イヤー、楽しい3日間でした。内容は7日分楽しめました。
本当に濃密な3日間でしたね。私がもう少し元気なら、折角の吹雪、涸沢雪中テント泊を提案していたでしょう。残念です。

>GPSはマストアイテムです。
読図は大切ですが、GPSは頼りになる便利な機械です。
頼り切ってしまうのはどうかと思いますが、私はたまに頼り切っています…

越路さん、こんにちは!
>雨には遭わず好かったですね
いいええ。たっぷり降られましたよ。

>未だ沢山雪があるんですか?
そらもう、たっぷりあります。特に今年は多いようです。

>いいええ。たっぷり降られましたよ。
ヤッパリ雨に降られましたか!
雨男本領発揮ですね(・∀・)ニヤニヤ

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