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2010年1月の3件の記事

2010年1月29日 (金)

比良縦走 北小松〜釈迦岳〜八雲ヶ原〜南比良峠〜打見山〜志賀 2010年1月10日〜11日

 昨年よりお世話になっているアルパイン友の会での冬山入門講座が行われた。実技Ⅵ、 比良山縦走(テント泊)である。リーダーのH郎さん、あやさん、O氏、うずみんさん、ままりんさん、野猿さん、トリコローマさん、チョッパーさん、一休さん、ぱんださん、チョリオの11名の参加である。

 JR北小松駅を9時半出発、最初のトップはぱんださん。若い。早い。ちょ、ほんま早いって…10時過ぎに滝見台で早くも休憩、息が上がってしまった…

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最初は雪もまばら。

 涼峠から私、チョリオとトップ交代。あやさんが「ゆっくり歩くんやで」と声を掛けてきた。「アネさん、分かってますって」

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雪が多くなってきた。

 ヤケ山を過ぎる。雪が深い。昼食を摂り、ヤケオ山へ。この間のトップはO氏だったか。この区間が一番キツかった。

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深雪に見事にハマる一休さん。

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ヤケオ山から釈迦岳へ。

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釈迦岳直下の雪庇。

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 釈迦岳を過ぎてすぐに大きな建物が見えた。そこでワカンを装着。別に着けなくてもいいくらいの雪だが、せっかく持ってきているし、こういう時に練習しておいた方がいい。

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ワカンを着けてもハマる時はハマる。

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八雲ヶ原手前より琵琶湖が見えた。

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八雲ヶ原は目の前。

 幕営地の八雲ヶ原に到着。15時40分。整地を行い、テントを3張。夕食後、雑談、20時前には就寝した。寝る前に空を見上げると星が出ていた。明日はいい天気になりそうだ。

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八雲ヶ原で幕営。

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小さな焚き火を起こした。火はやっぱりいい…

 翌朝5時半に目を覚ます。まだ暗いが外に出てみる。まだ誰も起きていないようだ。焚き火を起こしなおし、暖を取る。6時を過ぎてちらほら他のメンバーが起き出した。朝食の後、テントを片づけ、8時40分、出発。

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 金糞峠を過ぎた後、予定では堂満岳のピークに登るはずだったが、結局トラバース。10時半、南比良峠に到着。さらに荒川峠まで進んで休憩。私はワカンからアイゼンに履き替えた。別にワカンのままでも構わないが、せっかく持ってきているし。

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杉の大木を縫って進む。

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金糞峠より朝の余韻が残る琵琶湖を望む。

 烏谷山を過ぎてしばらく進んだ所で、しんがりのリーダーH郎さんから「方角がおかしい」と声が上がった。私は慌てて地図とコンパスを出す。なるほど、南西に進むはずが、北に向かっている。一旦烏谷山まで戻り、そこで昼食。改めて地図とコンパスで道を確かめる。やはり間違えていた。なんてこともない、初歩的な間違い。ちゃんと確認していれば間違うはずもない。気持ちが弛緩し、油断していて、その確認を怠ったのが、悔しくてならない。

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それにしてもいい天気。

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野猿さんの額にプチ霧氷。

 烏谷山を後にして葛川越、比良岳を越える。しばらく行くとあからさまに怪しげなツェルトが。そして青い垂れ幕に「カフェ アル友 営業中」の文字。今回体調不良で参加できなかったSina講師の臨時喫茶だった。温かいコーヒーとケーキが用意されており、甘党の私は大喜び。

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 元気になった所で一息に木戸峠へ。着いたぁ。ここからリーダーの提案でリフトに乗る。H郎さんは朝から足の具合が良くないようだ。しかしリフトに乗ると思いきや、チョッパーさんから声が掛かった。「チョリオさん、登るやろ?」「え?リフト乗らないんスか?」「まだ元気やろ。登ろうや。」「…へい」もちろん、まだ元気だったが、気持ちがリフトにいっていたのでえらく疲れた。打見山山頂。オレ、へとへと。

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スキーヤーを尻目に登る。

 アイゼンをはずし、レストランに入る。あったけー。ここからはゴンドラを使って下りる。緊張が緩んでくつろいでいると、チョッパーさんからまた、お声が。「歩いて下りるけど、チョリオさんも来るやろ?」「は?」ちょっと、待って。トイレへ行って顔を洗い、気持ちを引き締める。よし!もうひとふんばり!戻って、「さあ、行きましょう!」「いや、時間がないから、やっぱり止めとこう」なんだそりゃ…

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 気持ちのスイッチをオフにしたりオンにしたりと忙しかったが、結局ゴンドラに乗って下りてきた。志賀駅まで歩き、そこで解散。この後行われた京都での反省会(?)にも、もちろん参加した。

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2010年1月20日 (水)

ムスコと金剛山 10年1月7日

 私は燃えていた。年末からの激務に耐え、ようやく迎えた休日だった。この日は当初、ムスコのあっちゃんに雪遊びを楽しませてやろう、と考えていた。しかし、せっかく山に行くのだったら朝日もみたい…溜まったストレス(というほどでもないが)で切羽詰まった気分になっていた。やるか!どっちも。やったるわい!

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で、こんな登山スタイルになった。前にザック。後にムスコとカメラバッグ。重い方の三脚をチョイスしており、本気度が伺える。

 4時半、登山開始。最初は車道なので、「あっちゃん、ちょっと歩いてみんか?」と一応訊いてみたが「イヤ」と一蹴。やっぱりな。百ヶ辻より文殊尾を登る。あっちゃんはすぐに眠ってしまった。文殊尾は結構な急登である。すぐに汗が出てきた。(さらに…重くなったな、あっちゃん。今何kgやったっけ…たしか、17.5kgやったかな)こうしてムスコを背負って山に登るのも最後かなあ、なんて思うと少し寂しい。周りが杉の植林から自然林へと変わる。霧氷が付いている。道はなだらかに、しかし、霧が出始めた。朝日、見られるかなあ。

 分岐を過ぎ、頂上直下の金剛山遊歩道で、あっちゃんが目を覚ました。「お、あっちゃん、起きたか?ちょっと歩くか?」「イヤ」やはり一蹴。しかしもう頂上や。「おとうちゃん、さむい」「ん?寒いか。お父さんは暑いぞ。もうすぐ頂上やで。自販機あるから温かい飲み物、飲もうな」ほどなく山頂広場に到着。さっそく自販機。それでも寒いと言うので、ヒーターのあるトイレへ避難。少し匂うが暖かい。

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足を温めるムスコ。

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雲で朝日は絶望。

 「ようし、じゃあ歩くか!」「うん!」すっかり元気になったので、トイレから出、ちはや園地へ歩き出す。しかし10分ほどで、「さむい〜」と泣きだし、山頂広場へ戻った。ちょうど食堂が開いたので、中で休ませてもらう。あっちゃんはすぐに眠ってしまった。 しばらくして越路さん到着。しかし、あっちゃんはまだ熟睡。結局11時までたっぷり寝込んでいた。

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元気になったと思ったが…
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食堂で熟睡のあっちゃん。マツゲ長いな…

 今度こそ、あっちゃん完全復活。食堂の方に礼を言って外へ出た。曇っており、ガスもかかっている。結局朝日も見られなかったし、この天気ではせっかくの霧氷も冴えない。写真はまた次回。さあ、遊ぶか!

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完全復活!

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 山頂広場で雪だるまを作ろうとしたが、パサパサの雪で、全然固まらない。両手で思い切り圧縮して、野球ボールくらいの玉が精一杯だった。それでもまあ、なんとか一つ。次は雪合戦。積もっている雪はダメなので、あっちゃんは落ちている氷を投げてくる。かなり痛かった。

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なんとか小さい雪だるまだけ作れた。

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かなりデカい氷を投げつけるムスコ。痛いって…

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 下り坂でシリセードをし、葛城神社でバンダナショット。一ノ鳥居でブナの撮影をしていたら、いつの間にかあっちゃんが泣いていた。「ど、どないした!?」どうやら少しの間、私の姿を見失ってしまって不安になったようだ。それからは甘えモード全開で、「だっこ…」と駄々をこねる。ええい、しゃあないな、だっこしたろ。ちはや園地のログハウスまでだっこ。もう、とうちゃんええかげん腰イワすわ…

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夫婦杉。

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頂上到着。バンダナショット。

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この後、泣いてだっこをせびる。

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 ログハウスの中はストーブがあって暖かい。越路さんよりカップうどんとちらし寿司をいただく。ここでもだいぶ長い間居座り、帰りはロープウェイで下山した。

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窓の外に小鳥が集まってくる。

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壊れたソリが置いてあったので、すこしやってみた。

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帰りはロープウェイ。

 この日はかなり寒かった。冷たい思いをいっぱいして、あっちゃんはよく泣いた。(ああ、あっちゃん、雪山イヤになったやろな)と思い、訊いてみた。「あっちゃん、金剛山、また来たい?」「うん!!」ほんまか!?「楽しかった?」「たのしかった!」ふーん…キミも父親に似て、イヤなことはすぐに忘れて、楽しいことばかり覚えているタイプやな…

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2010年1月 8日 (金)

冬の武奈ヶ岳 09年12月23日

 今年最後の休み。翌日からは10日以上の連続勤務。元旦をピークに激務の毎日が続く。貴重な休日だ。めいっぱい楽しませてもらおう。
 この日は元々、囲炉裏のこまくささんが武奈ヶ岳山行のオフを企画されていた。しかし私の休みが決まる前に参加者多数のため募集打ち切りとなってしまった。でもまあ、写真もゆっくり撮りたいし。「下山時は同行させて下さい」と、こまくささんに了解を取っておいて、私は22日の夜10時、嫁さんの帰りを待って出発した。

 坊村到着0時20分。1時間仮眠した後、1時30分起床。2時に出発した。武奈ヶ岳は今年になるまで一度も登ったことがなかったが、今年になって2度登った。霧氷がきれいなポイントもチェック済み。今夜は満天の星。青空に霧氷、見られるかなぁ、とワクワクしながら登り始めた。

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登り始め。

 取り付きから急登が続く。すぐに体中ホカホカになった。しかしトレースはしっかり付いていて登りやすい。どんどん高度を上げていき、3時30分、分岐に出る。夏道は巻き道だが、積雪期は尾根づたいに進む。植林を抜けて木がまばらになり、頭上が開ける。見上げると星が凄くきれいだ。カメラをセットして何枚か写真を撮る。簡単に「撮る」と言っても一枚撮るのに20分かかるので、シャッターを開いている間は汗が冷え、かなり寒かった。

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18分露光。北斗七星、わかりますか?

 そんなこんなで御殿山に着いたのは4時50分だった。しかしここからはキツい登りはない。日の出は7時頃だし、6時までに山頂に着けばいいので結構余裕だ。一休みした後出発。ん?道、これで合ってるよな?今まで明確なトレースがあったが、踏み跡が格段に減っていた。

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トレース、ほぼなし。

 急下りでワサビ峠。雪が深い。というより踏み跡が二人分しかない。見たところワカン1名、アイゼン1名。尾根に出て風が強くなってきた。しかも雪が降り始めた。見上げるといつの間にやら星が見えなくなっている。(なんてこった…)それに今歩いている西南稜、全く霧氷が付いてない。(こりゃハズしたかなぁ)時折深雪に足を取られながらも、6時10分、武奈ヶ岳山頂に着いた。

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武奈ヶ岳山頂到着。

 記念撮影の後、テントを設営。ペグを持ってきていないので、ピッケルとアイゼンを支点にする。中に入って一休み。コーヒーでも沸かしたかったが、空が明るくなってきた。三脚を立てて撮影準備。

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撮影準備完了。

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夜明け前。眼下に琵琶湖。

 雲が多いので日の出アカンかなあ、と思っていたが、ちょうど日の出る方向の雲が切れてきた。霧氷もなし、日の出もなしではさすがに可哀想や、とここらの神サンも思ったのだろう。ついに陽が出てきた。下の琵琶湖は雲海に覆われている。お、まあまあええ感じ…フト横を見ると、うお、テントコケてる。あわてて立て直す。やはり2点支持はイカンなあ…気を取り直して再び撮影に集中。びゅう。バサ。またコケた。でも考えてみたら別にテントがコケても困らへんか…ほっといて撮影を続けた。

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 撮影を終え、三脚をテントの支点に加える。さすがにこれならコケへんやろ。テントに入ってようやくくつろいだ。やれやれ。コーヒーを飲んでお菓子を食べたら眠くなってきた。ちょっと寝ておこう…。

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ちょっと寝ます…

 猛烈な痛みで目が覚めた。つってる!ツってるって!!眠っている間に足がつったのだが、伸ばした方がいいのか曲げた方がいいのか分からず、結構長いこと悶えていた。ろくに整地もしていない雪の上なので、きっと妙な姿勢で寝ていたのだろう。それでも1時間程は眠ったか。たぶん9時頃だったと思う。(こまくささん達、そろそろ登り始めたかな?)外に出てみると、ガスで真っ白。景色が見えなくなっていた。写真を撮る気にもならない。時間もあるし、滑落停止の練習でもすっか。支点のピッケルを掘り起こそうとしたが、随分踏み固めてしまったため、ビクともしない。(あー、めんどくせ…)結局テントに戻ってまたコーヒーを沸かした。

 11時。テントを片づけて出発。こまくささん達は12時頃に御殿山に到着と読み、そこで合流しようと考えたのだ。天気は悪いが、結構大勢登ってきている。おかげでしっかりとしたトレースがついてだいぶ歩きやすい。

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囲炉裏隊と合流すべく、山頂を出発。

 もう少しでワサビ峠、というところで聞き覚えのある声が聞こえてきた。(あ、ハリさんや。よう聞こえる…)先頭はmayumiさん。向こうもこちらに気づいて、「オッス!」と声を掛けて下さった。相変わらず男前だ。(それにしても…仰山やな…)こりゃあ、こまくささんも大変だ。そのこまくささんは最後尾、私の顔を見つけると人懐っこい笑顔で迎えて下さった。

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コレを撮影している時に、囲炉裏隊と合流。

 (暑い…)ダウンジャケットを着たまま歩いていたのだった。脱いでザックに押し込んでいる内に、囲炉裏の集団は見えなくなっていた。御殿山で待っていようかとも思ったが、せっかくやからもう一度登ろう、急ぎ足で追いかける。が、なかなか追いつかず。追いついたのは20分後、頂上直下だった。

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やっと追いついた…

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二度目の山頂。バンダナショット。

 相変わらのガスで展望はないけれど、賑やかな山頂だった。仲間達と会話を交わしたり、記念撮影をしたり。下山も賑やか。独りの山もいいけれど、やっぱり大勢での山は楽しい。御殿山で休憩をし、色んな方と代わる代わる話をしている内に、坊村まで下りてきてしまった。

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YASSANさんが写して下さっていた写真。

 打ち上げにも参加し、帰りは車でトリコローマさん、あやさん、帆亭さん、越路さん、と送った。最後の越路さんにはタコヤキをおごって頂き、帰宅は0時。丸一日、存分に楽しみました。

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